夜叉神峠から冬の鳳凰山を1泊2日で登る【百名山八十三座目】

登山
登山百名山

南アルプスの主脈からちょっとずれている鳳凰山。鳳凰山という山があるわけではなく、地蔵ヶ岳・観音ヶ岳・薬師ヶ岳の総称です。最高峰が観音ヶ岳の2,841mですが、登山口のアクセスの良さや、登山道の難易度から冬季でも登ることができます。なので今回は冬季の鳳凰山を夜叉神峠から登ってきました。

・夜叉神峠が登山口&下山口
・駐車場は無料でトイレもあるが冬季はトイレ利用不可
・林の日陰は凍結しているので注意
・地蔵ヶ岳までは行かず観音ヶ岳と薬師ヶ岳のみ登頂
・テント設営地は南御室小屋

ルート基本情報

行程

1日目 4時間37分 8.8㎞ 登り1,345m 下り288m

夜叉神峠登山口【出発地】~夜叉神峠~辻山~南御室小屋【宿泊地】

2日目 6時間34分 13.8㎞ 登り713m 下り1,771m

南御室小屋【出発地】~薬師岳~観音岳~薬師岳~南御室小屋~夜叉神峠~夜叉神峠登山口【到着地】

ルート地図及び情報

下記をクリックするとYAMAP地図活動時間などの詳細な情報が見られます。

夜叉神峠から雪の鳳凰山を登る【百名山八十三座目】 / bataoさんの辻山(山梨県)大崖頭山薬師岳(山梨県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

ルート詳細情報

1日目

夜叉神峠登山口

夜叉神峠登山口までは車で来ることができますが、狭い道が続きます。珍しい道路標識の警笛鳴らせがあり、見通しの悪い道です。

夜叉神ヒュッテは冬季営業しておらず、トイレも冬季閉鎖となっています。

道路沿いに登山口があり、登山届や登山情報が分かります。

夜叉神峠までは登山口から60分ほど。山小屋は冬季営業しておらず、南御室小屋の冬季小屋とテント場が利用可能です。

登山道は綺麗に整備されていて、雪がうっすら残った状態。ジグザグ道なので傾斜は比較的緩やかです。

基本的に展望はないのですが、木々の間から甲府盆地がチラ見えできます。

夜叉神峠と高谷山の分岐点。ここまでくれば夜叉神峠はすぐそこ。

夜叉神峠

夜叉神峠に到着。目の前には白く染まった白根三山が出迎えています。

青空が広がっていますが、残念ながら間ノ岳山頂には雲がかかっていてます。

夜叉神峠小屋は冬季のため締まっています。

夜叉神峠の由来について書かれた看板があり、災厄をもたらす夜叉神がいたので、それを納めるためこの峠に祠を立ててお祈りしたとのこと。

峠から先はちょっと下ったあとに林の中を登っていきます。

登山道には雪が残っていて、きつい登りのところは滑りそうなので慎重に行きます。日陰のところは凍っていたりして油断できない区間です。

木々の間から富士山を見ることができるスポットもあります。

標高を上げていくと道が雪で真っ白に。このくらい雪に埋まっていた方が歩きやすいです。

杖立峠は林の中で見晴らしはない場所です。

苺平までは2時間30分。道のりはまだまだです。

ずっと林の中というわけではなく、少し開けた場所に出ることもあります。

平たんな場所では雪によって道が分からなくなる場所も。トレースもう待っているのでGPSをチラ見しながら進んでいきます。

これくらい分かりやすいトレースがあってマーキングもあれば迷うことはないのですが。

辻山

苺平に着きました。辻山や甘利山への分岐点でもあります。

辻山への道はトレースがあり、マーキングもあったので迷うことはありませんでした。

辻山からは白根三山が夜叉神峠の時よりも間近に見えます。

さらに鳳凰山や甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳も見える良い場所です。

苺平へは戻らず、南御室小屋へ行く道を進んでいきます。苺平から南御室小屋へ行く道の合流地点です。

南御室小屋

辻山から見える景色が看板で宣伝されています。

小屋に近づいていくと、どれくらいあと15分の文字で励まされます。

携帯電話の電波が届く場所の案内看板が。au以外は繋がるかわからないですが、小屋付近は携帯電話が繋がらないようです。

今回の宿泊地である南御室小屋に到着しました。小屋は冬季閉鎖されています。

テント場は整地されて跡が残っているので、暴風壁をありがたく利用します。この日の気温は氷点下15℃で、油断しているとあらゆるものが凍結していました。

水場は氷点下でも流れているので利用できます。

冬季小屋は何と布団があり、ゴザも引いてあるのでかなり良い物件です。

2日目

薬師岳

日の出を見るために真っ暗なうちから登ってきました。綺麗に富士山や甲府の灯りが見えるほど澄んだ空気です。

昨日は山頂が雲に隠れたりしていた白根三山も綺麗に見えます。

薬師岳が目の前の場所までやってきました。

日の出前に薬師岳山頂に到着。南アルプスの山々がモルゲンロートで美しく映えた姿に。

薬師岳山頂で日の出を迎えました。

さらに奥の観音岳へ向かいます。

観音岳

森林限界を突破した場所なため、360度開けた道で、片や南アルプス、片や八ヶ岳が見えます。

観音岳は鳳凰山の最高峰ですが、薬師岳からは30分ほどで着きます。

薬師岳に到着しました。山頂は岩場で薬師岳と違い平坦な場所はありません。

さらに奥にはオベリスクがそびえ立つ地蔵岳がありますが、今回はここで引き返します。それにしてもかなり天気の良い日で北アルプスまではっきりと見えます。

南アルプスの山々に大分近づいたので、縦走できそうな気分にもなりますが…

下山は富士山に向かって歩いていきます。

真っ暗で何も見えなかった薬師岳小屋。ここも冬季閉鎖となっています。

薬師岳までの道のりは思ったより雪がなく、アイゼンを使うほどではありませんでした

無雪期登山道と積雪期登山道がありますが、雪が少なかったのでどちらでも行けました。

あとはテントをお片付けして下山。これで今回の登山は終わりです。

この登山を振り返って

積雪期の鳳凰山は標高が高い山でもかなり登りやすい方だと思います。難所と言う難所もなく、距離もほどほどの長さで冬季小屋やテント場に水場があるので1泊2日の行程で行きやすいです。

眺めも抜群で南アルプスや富士山、八ヶ岳に天気が良ければ北アルプスの山脈も目に映ります。

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