利尻山で小屋泊して朝焼けを見る【百名山二十四座目】

登山
登山百名山

百名山の中で離島にある山といえば、南は屋久島の宮之浦岳、そして今回登る北の利尻島にある利尻山です。利尻島そのものが山を形成しており、形の整った山容から利尻富士とも呼ばれています。宮之浦岳は多くの峰によって海上やふもとから見ることはできませんが、利尻山は頂上からすそ野まで見ることができる独立峰です。

今回は、鴛泊港から山頂まですべて徒歩で、登りは姫沼からの人が少ない道を行き、下山地点は北麓野営場のちょっと変わったルートです。

・スタート地点は姫沼、ゴール地点は利尻北麓野営場
・宿泊地は鴛泊コース避難小屋
・利尻島へのアクセスは稚内からのフェリー

2022年6月に行ってきた写真と登山データを掲載しています。
最新の登山道情報は自治体等でご確認ください。

ルート基本情報

行程

1日目 8.3㎞ 4時間5分 上り1,310m 下り205m

姫沼【出発地】~長官山~避難小屋【宿泊地】

2日目 7.9㎞ 3時間57分 上り509m 下り1,532m

避難小屋【出発地】~利尻山~利尻北麓野営場【到着地】

ルート地図及び情報

下記をクリックするとYAMAP地図活動時間などの詳細な情報が見られます。

朝焼けの利尻山を登る【百名山二十四座目】 / bataoさんの長官山(北海道利尻郡利尻富士町)利尻山の活動データ | YAMAP / ヤマップ

ルート詳細情報

1日目

姫沼

鴛泊港から徒歩で姫沼に行きます。約5kmの道のりで、1時間ほどかかります。

レンタカーやバイク以外の他のアクセス方法として、公共バスが出ていますが、海岸沿いの姫沼口までで、そこから20分ほど歩く必要があります。定期観光バスは出ていますが、他の観光地を回る前提の高めの料金になっています。

トイレの横から姫沼へ行く道があります。

「おもいでばし」という橋を渡った先に姫沼があります。

休憩所兼売店もあり、まだ観光地の様相です。

天気は残念ながら曇りのため、逆さ利尻富士は拝めませんでした。

姫沼を外周するための木道を歩いていきますと、ポン山方面への登山道と掲示板があります。

森の中を進んでいきます。草が生い茂っていますが、道が分からなくなるほどではありません。

道中にある携帯トイレブースです。利尻山では登山道にトイレがありませんので、携帯トイレを持参する必要があります

アップダウンを繰り返しながら、徐々に高度を上げていきます。

だらだらと長い道を歩くと、ポン山と利尻山の分岐に到着します。天気が良ければポン山に行く予定でしたが、ガスっているため利尻山を目指します。

少し下っていくと鴛泊コースに合流します。ここから本格的な登山道です。

避難小屋

まずは緩やかな登りです。途中には乙女橋という橋があります。

ここから国立公園特別保護地区の注意看板です。国立公園の中でも特に環境へ配慮していかなくてはならない場所のようなものです。

看板の少し先には4合目野鳥の森があります。丸太によるベンチがあり、休憩スペースとなっています。

徐々に傾斜がきつくなってくると5合目雷鳥の道しるべがあります。本来なら見晴らしがよいはずですが、ガスのため真っ白です。

6合目第一見晴らし台までくると、森林限界を超えてハイマツが多くなり、天気が良ければ見晴らしがよくなります。

少し上ると6.5合目携帯トイレブースです。ブースには次のブースまでの距離や時間が記されているため、参考になります。

7合目胸突き八丁からは傾斜がきつい状態が続きます。

登山道に石が詰められているため、歩きにくいわけではないですが、傾斜の関係で体力が削られていきます。

途中には第二見晴台があり、雲が切れ切れになってきたので、周囲の景色が見えるようになってきます。

頂上方面はなかなか見えませんが、海が見えるようになってきました。

急坂を登りきると8合目長官山に到着です。

ここには石碑が建っており、長官山の名の由来が書かれています。昭和8年6月に北海道庁長官が登ってきたからだとのこと。

ここから避難小屋までは緩やかな傾斜になります。雲の中に青色の避難小屋がうっすらと姿を現します。

今回の宿泊地避難小屋に到着です。表札には「利尻岳山小屋」となっています。

中はお世辞にも綺麗というわけではないですが、十分なスペースがあります。近くに水を補給するところがないからか、天井鉄骨にやたらペットボトルが置かれています。

山小屋を利用する際の注意事項がビシッと書かれています。

用具が色々あり、箒で寝泊まりする場所を掃かせてもらいました。

すぐ隣に携帯トイレブースがあります。

少し上った先には山頂までよく見える場所があります。ちょうど雲が取れていますが、この後すぐガスに包まれました。

夜同じ場所で見てみると、星空が広がっていました。残念ながら、山頂に雲がかかったままです。

2日目

利尻山

翌朝オレンジ色の光が小屋に入っていることに気付くと、ちょうど雲海から太陽が出てきました。

利尻山も朝日に照らされて、ほんのり赤色に染まっています。

ひとしきり朝の時間を堪能した後、山頂に向かいます。

天候はよく山頂までくっきりと見えます。

9合目は広い場所で、最後の携帯トイレブースが設置されています。

沓形コーストの合流地点です。残念ながら山頂に雲がかかってきました。

山頂までの最後の登りです。足もとが崩れやすい土質のため、転ばないように登ります。

山頂に到着。立派な社が出迎えてくれます。

ちょうどガスっているためか、初のブロッケン現象が。ずっと自分の影についてきて面白い現象です。

山頂はガスのため、ささっと下山。登山道は一部えぐれて崖になっているところがあるので、滑落しないように注意して進みます。

利尻北麓野営場

下山中振り返ると山頂から雲が取れた姿が。

雲海が広がっていましたが、5合目から雲の中に突入します。

下山は野営場へ向かう道を選択。

鴛泊まで通じる旧道との分かれ道があります。この地点が3合目です。

そばには休憩スペースが設置されています。

下った先には名水百選に選定されている甘露泉水があり、水分補給できます。

野営場までは整備された道を緩やかに下っていきます。

しばらく歩くと野営場に到着です。

ありがたいことに、靴洗い場が設けられています。

野営場の管理棟とトイレです。鴛泊コースの登山口であるため、こちらに登山届があります。また、携帯トイレも販売しています。

この登山を振り返って

利尻山は、急げば日帰りも可能な山です。ただ、時間に追われてじっくりと堪能できませんし、何より利尻島の名物うに丼を食べる時間がないことから、1泊2日の日程を組みました。登山自体は難しい箇所がないので、時間的に余裕があればどなたでも登ることができるレベルだと思います。

利尻島へのアクセスは車で日本を旅していたため、稚内からフェリーで渡りましたが、丘珠空港や新千歳空港から利尻島への空の便がありますので、時間的に余裕がない方は空港を利用することも選択肢の一つです

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