西沢渓谷から甲武信ヶ岳を登る【百名山七十五座目】

登山
登山百名山

甲州・武州・信州の分水嶺である甲武信ヶ岳。現在で言うと山梨県・埼玉県・長野県です。登山口は山梨県と長野県にあり、距離的には長野県側からが最短距離ですが、今回は山梨県の西沢渓谷から登ってきました。

・道の駅みとみが登山口&下山口
・無料駐車場は西沢渓谷入り口にも有
・登りは徳ちゃん新道、下りは近丸新道を利用
・ほとんど樹林帯で、開けた場所は山頂含め一部

ルート基本情報

行程

日帰り 4時間56分 11.9㎞ 登り1,751m 下り1,742m 山頂まで155分

道の駅みとみ【出発地】~徳ちゃん新道~木賊山~甲武信ヶ岳~木賊山~近丸新道~道の駅【到着地】

ルート地図及び情報

下記をクリックするとYAMAP地図活動時間などの詳細な情報が見られます。

西沢渓谷から甲武信ヶ岳を登る【百名山七十五座目】 / bataoさんの甲武信ヶ岳木賊山(山梨県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

ルート詳細情報

道の駅みとみ

夜明け前に出発して暗いため、徳ちゃん新道までは下山時の写真を掲載しています

道の駅の北側には広い駐車場があり、200台ほどの駐車スペースがあります。

駐車場からすでに尾根が見えていますが、一般道ではない鶏冠尾根です。

まずは駐車場から歩道を歩き西沢渓谷へ向かいます。

まっすぐ行ってしまうと雁坂峠に行ってしまうので注意しましょう。

よもぎ餅が名物のドライブイン不動小屋があり、左へ下っていくと無料の市営駐車場があります。有料駐車場はお店の前なので間違えないようにしましょう。この先は一般車進入禁止となっています。

歩いていくと通行止めのゲートが出てきます。脇から徒歩で通れる道があります。

葉は散り始めていますが、紅葉はギリギリ保っています。

橋から見える滝はなれいの滝ですが、距離があっていまいち迫力が伝わってきません。

トイレや休憩室があるネトリ広場につきました。ここは西沢渓谷の周回コース合流地点です。

甲武信ヶ岳までの登山道を描いた地図で、2022年とかなり新しいものです。

道を進んでいくと分岐点です。右が近丸新道で左が徳ちゃん新道と西沢渓谷へ行く道です。今回は左に進んでいきます。

旧西沢山荘の手前に徳ちゃん新道の入り口があるのでここから登山道が始まります。

徳ちゃん新道

徳ちゃん新道の由来は、甲武信小屋の主人である山中徳治さんが開拓されたことからきているそうです。開拓した人の名前が道や尾根についていることはありますが、ちゃん付けの道はなかなかありません。かなり親しまれた方なのでしょう。

道は急な坂から始まります。広い尾根もあり、迷わないようピンクテープが所々あります。

ひとしきり登るとゆったりとした尾根歩きになります。ちょうど紅葉もあり、カラフルな景色を楽しめます。

木々の間から左手にある鶏冠尾根が朝日を浴びています。一般的な登山道ではなく、市観光協会HPでは熟練者以外入山禁止となっています。

道は広い場所ばかりでなく、気に囲まれた狭い道もあります。

もう一つの登山道である近丸新道との合流地点が近づくにつれて、再度傾斜がきつくなってきます。

近丸新道との合流地点に到着です。ここからは一本道となり、戸渡尾根を歩いていきます。名称からして危ない所かと思いましたが、杞憂で終わりました。

木賊山

途中急な坂もありながら登っていくと、初めて開けた場所にたどり着きました。

富士山も拝める展望です。左下には広瀬ダムが見えます。

勾配が緩くなってきたら破風山への分岐点が出てきます。標高は2,400mを超えており、日当たりの悪い樹林帯のため雪が残っています。

鶏冠尾根への通行禁止看板。鶏冠尾根への道はここではなく木賊山の山頂から踏み跡があります。

木賊山の山頂に到着しました。標識の後が鶏冠尾根への道です。スペースは広くないですが、テーブルとベンチが設置されています。

甲武信ヶ岳へは甲武信小屋へ一旦下る道を行きます。道にある雪が凍って

おり、この下り道が核心部だったかもしれません。

甲武信ヶ岳

樹林帯を抜け少し剥げたところに出ます。ここから甲武信ヶ岳の山頂を眺めることができ、綺麗なおにぎり型をしていることが分かります。

再び樹林帯の道を下っていけば甲武信小屋に行き着きます。定員は150名で1泊2食8,500円、素泊り5,500円となっています。テント場もあり1人1,000円です。小屋泊及びテント泊は事前予約が必要です。12月以降冬季閉鎖となります。小屋から山頂までは登り返しになります。

登り返しの道は緩やかではありません。急登まではいきませんが、そこそこの傾斜が続きます。

開けた場所につき、先ほど歩いてきた木賊山や富士山が視界に入ります。

ほどなくして甲武信ヶ岳山頂に到着しました。山梨・埼玉・長野の境目に立っています

360度の展望はありませんが、山梨県や長野県側が開けており、富士山や八ヶ岳を拝めます。

山頂は3つの登山道の合流地点でもあり、国師ヶ岳へ行く道や、写真正面の奇岩がある三宝山へ行く道があります。どちらからも長野県側の登山口である毛木平へ行くことができます。下山は来た道を戻り、近丸新道から下っていきます。

近丸新道

徳ちゃん新道との分岐点から近丸新道を歩いていきます。

徳ちゃん新道と同じく尾根歩きになりますが、落ち葉の量が半端なく、また傾斜もかなりあるので、浮石や木の枝を踏んで滑らないように足を置いていきます。

ひたすら下りていくと、川の音が近くなってきます。両側から川の流れる音がするようになると、尾根の終わりが近づいてきた証拠です

左手に川が見えてきました。右手に下りていきますが、右にも川があります。

これで尾根歩きは終わります。今度は沢沿いの道を歩くことになります。

まずはヌク沢の左岸へ渡ります。純朴な木でできた橋があります。堤防から流れる水の量が半端なく、かなり大きな音を立てています。

あとは沢沿いの斜面をトラバースしていくような道が続きます。

進んでいくと風化した建造物があります。避難小屋かと思いましたが、ここは火薬倉庫跡です。おそらく近丸新道と徳ちゃん新道の間にある三富鉱山のために作られたのだと思います。

小さな川を渡る場面が何回かあります。落ち葉に染まったこの時期ならではの川です。

崩壊気味のところは補助のロープや橋が架けられています。ただ、橋にかかった倒木がいやらしい感じで引っかかっています。

進んでいくと紅葉が散って、一部の道が黄色に染められています。

なだらかな道を下りていくと西沢渓谷の道に合流し、あとは道の駅まで歩いていきます。これで今回の山行は終わりです。

この登山を振り返って

山梨県側から登るときの2つの登山道の特徴として、徳ちゃん新道は最初にがっつり登り、中盤はゆったり、最後に登るといった感じです。近丸新道は、ヌク沢沿いを歩いているときは、トラバース道であるため急な道ではないですが、沢沿いの道が終わって尾根に取り付くとそこから一気の高度を上げていきます。落ち葉が無ければどちらでもあまり変わらないと思うのですが、今回落ち葉がある近丸新道を下りに使って思ったのは、上りと下り逆にした方がよかったかもしれません

登山道全体としては、樹林帯歩きがほとんどで展望は一部のみとなっています。また、距離や累積標高もそこそこあるため、体力に自信がない人は長野県の毛木平から登ってもよいでしょう。ただ、こちら側に甲武信小屋があるので、それを活用して1泊2日で登ることも十分選択肢に入ると思います。

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