九州地方の百名山として最後を飾るのは祖母山。周囲の久住山や阿蘇山に比べると、正直あまり認知されていない山という印象です。ただ、山名にある祖母というのは、日本神話に登場する豊玉姫のことで、神武天皇の祖母にあたります。由緒でいえばかなり格式がありそうですが、奥深い山となっているため、観光地化しにくい面もあり地味という印象があるのだと思います。
今回は登山口までの林道が期間限定で解除されるということで登ってきました。
・北谷登山口がスタート&ゴール
・登りは千間平コース、下りは風穴コースの周回
・風穴コースははしごやロープが設置されていて急勾配
ルート基本情報
行程
日帰り 8.3㎞ 3時間13分 登り975m 下り976m 山頂まで115分
北谷登山口【出発地】~国観峠~祖母山~北谷登山口【到着地】
ルート地図及び情報
下記をクリックするとYAMAPで地図や活動時間などの詳細な情報が見られます。
くもりの中祖母山を登る【百名山七座目】 / bataoさんの祖母山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
ルート詳細情報
北谷登山口
この駐車場に到着するまでの道のりは離合不可能な林道が続きます。グーグルマップのストリートビューでも表示されませんが、登山口の標識が各所にありますので、迷うことはそこまでないと思います。
駐車場には管理棟があり、登山情報や登山届、トイレが設置されています。
今回は国観峠を経由し展望が良く一般向きな千間平コースで登り、全体的に勾配がきつく剣客向きな風穴コースで下山します。
千間平ルートのはじめはある程度整備された登山道となっていますが、不明瞭な道もあります。そういった箇所にはピンクテープがあるため、未牛わないように進んでいきます。
祖母山
千間平ルートには〇合目という標識があります。几帳面なことに、530mごとにあるので、距離の目安としては最適です。
北谷登山口までの林道途中にある一の鳥居登山口と合流します。
4合目を過ぎて少し歩くとちょっとした展望地があります。
この辺りが千間平で、ほとんど勾配がなくなり楽しい森林歩きになります。
千間平を過ぎれば、今度は国観峠へ到着します。広い土地に赤ずきんを被った仏像がポツンとあります。
国観峠から山頂へ向かうと、8合目の標識があり、勾配が強くなっていきます。
そして残念ながら霧が濃く展望が期待できない状況に。
9合目では小屋か山頂の分岐点があります。今回は小屋を経由して山頂を目指します。
木造の小屋で近くには太陽光パネルがあり、緊急的な小屋というより寝泊りできるちゃんとした山小屋です。
冬季に利用する人のために薪ストーブも設置されています。直飲みはできませんが、水道も引っ張ってきています。
管理人は常駐していないみたいですが、利用する際には申し込みと料金が発生するようです。この時は利用料金が無料となっていました。
小屋から山頂へ向かう道を進んでいくと、9合目標識から直接山頂へ向かうルートと合流します。ここから山頂まではほとんど距離がありません。
山頂に到着しますが、案の定真っ白。標識や祠があり、そんなに狭くはありません。
景色がほとんど見えなかったので、下山に取り掛かります。風穴コースになりますが、急勾配なのか危険個所ありという標識が置かれています。
風穴コース
まずはかわいい梯子の洗礼。なくても変わりないと思います。
尾根道を下っていきます。景色は相変わらず真っ白なままです。
ただ、一瞬だけ青空が見え、周囲の山もうっすら見ることができましたが、すぐに隠れてしまいます。
ロープや梯子がある場所はご丁寧に注意書きが置かれていますので、身構えていくことができます。
ロープや梯子を利用して下りる場所です。岩を下りなければならないときによく設置されています。
梯子はそれなりの高さがあります。
傾斜が急で転倒しやすそうな箇所や、道を踏み外すと危ない箇所にもロープが設置されています。
当時設置していたなのかよくわからない梯子もあったりします。
風穴がある場所も梯子が設置されており、風穴に下りるときも梯子を利用します。風穴内は暗いですが、奥に行けそうな感じがします。
登りでこのコースを使えば風穴の場所が図で示されているので参考になります。
徐々に勾配が緩くなってくると、川を渡る機会が何度か訪れます。
場所によっては注意看板がありますが、大雨で増水していない限りは危険な個所はほとんどありません。
ただ、最後の川だけはロープも張られており、水量がそこそこあって足場も考えていく必要があります。
最後の川を越え少し歩くと砂利道に行き当たり、そのまま進んでいきます。
すぐに北谷登山口へ到着です。期間限定の林道開放ということもあり、駐車場は満杯です。
この登山を振り返って
期間限定で登山道に至る林道が解放されているということで、天気は気にせず登ってみました。案の定真っ白でしたが、それは8合目以降だけで、下のほうは雲の影響はありませんでした。
祖母山の登山口は複数個所あり、また傾山など多くの山が密集しているため、縦走してみたくもあります。
千間平コースは特に危険な個所も急勾配もなく、非常に登りやすい道です。逆に風穴コースは川の横断やロープ、梯子を使用したルートで勾配が強いため、登りで使用したほうが楽だったと終わって気付きました。
ちなみに林道の工事は5月末で完了し、多少通りやすくなっていると思います。ただ、今度登るときには別の登山口から、他の山を登ってみようと考えています。
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