小袖乗越から雲取山を登る【百名山七十七座目】

登山
登山百名山

東京都最高峰であり、唯一標高2,000mを超える山として有名な雲取山。奥多摩にある山で、山頂は埼玉県や山梨県との境目でもあります。そのため、東京都という場所でありながら山頂は奥深く、どの登山口からも片道10kmはあります。今回はなだらかな道が続く小袖乗越から登ってきました。

・小袖乗越が登山口&下山口
・駐車場は無料で外灯があるトイレあり
・全般的に道は緩やかだが、七ツ石小屋までは片側斜面の道が続く
・急な斜面と感じたのは小雲取山へ登る道
・七ツ石山以降は南西側が開けた道が多くなり、富士山の展望が良い

ルート基本情報

行程

日帰り 6時間05分 21.6㎞ 登り1,863m 下り1,862m 山頂まで200分

小袖乗越【出発地】~七ツ石山~雲取山~七ツ石山~小袖乗越【到着地】

ルート地図及び情報

下記をクリックするとYAMAP地図活動時間などの詳細な情報が見られます。

小袖から雲取山を登る【百名山七十七座目】 / bataoさんの小雲取山(山梨県)七ッ石山(山梨県)雲取山の活動データ | YAMAP / ヤマップ

ルート詳細情報

小袖乗越

夜明け前に出発して暗いため、富士見ターンまでは主に下山時の写真を掲載しています

小袖乗越にある村営駐車場は無料で、公衆トイレが設置されています。またトイレに登山届を提出するボックスがあります。

まずは鋪道の林道を歩いていきます。道が分かれていますが、標識の示す方向に従って進みます。

鴨沢から雲取山へ行く道は、平将門迷走ルートでもあるようで、所々に案内看板が設置されています。道路沿いにあるのは釜場タワー、平将門がここで石を積み上げ釜でご飯を炊いていた場所です。

しばらくすると駐車禁止のコーンが設置してある登山口にきました。ここから登山道が始まります。

道は片側が斜面になっていて、道幅が狭くすれ違う時は気を使います。

滑落事故多発の注意看板があり、特にこの時期は落葉で滑りやすくなっているので気を付けて歩きます。

しばらくすると廃屋が。山小屋というよりは民家のような気がします。

途中柵があり、建物もあります。私有地のため立入禁止の場所です。

針葉樹のすっとして立っている木々を歩いていきます。

登山道に水が流れている場所は水場です。水量は少ないですが、確実に流れていました。

平将門が茶を飲んで休憩していた平らな場所は茶煮場です。

安心した平将門が今度はお風呂に浸った場所の風呂岩です。風呂の形をした岩でしたが、痕跡を残さないよう砕いた岩が残っているとのことです。

風呂に入ってさらに胴などの甲冑まで脱いで休んだ平らな場所の堂所(胴所)。

携帯の電波状況が分かる看板です。ソフトバンクは×?

平将門の妻である紫の前が自害した場所の紫久保

綺麗な紅葉に目が行きますが、木が倒れそうな場所です。

Uターンする場所にきました。富士見ターンです。

名称の通り富士山が見えます。木の枝の間から。

岩がゴロゴロあるマムシ岩です。登山道は横に巻いていきますが、この岩を登って尾根伝いに行くショーっとカットのような道もあります。

分岐があり、七ツ石小屋を経由していくか巻いていくかになります。七ツ石山近辺は分岐が多岐にわたるので、分岐の概念図が張られています。今回は七ツ石小屋経由で七ツ石山へ登っていきます。

七ツ石山

七ツ石小屋に到着しました。定員は8名までとこじんまりとしており、素泊り4,000円のみとなっています。テント泊も可能で定員20名の1人1,000円です。小屋泊もテント泊も事前予約が必要です。

東京に近いため公共交通機関の時刻表が張られています。

小屋からの展望は限られていますが、富士山がちょうど見える場所です。

食事の提供はないですが、ドリンク類は販売しており、水場もあります。

小屋からまずは七ツ石山の山頂を目指します。

小さな沢を渡る場所がありますが、ここも分岐点で渡った先は巻き道で、七ツ石山へは繋がっていません。

さらに分岐が登場し、鷹ノ巣山への道があります。

さらにさらに尾根へ上がると分岐が登場。ここも鷹ノ巣山への道との分岐です。

緩やかな道を歩いていくと七ツ石神社があります。平将門もここで祈願しています。

神社から七ツ石山山頂は目と鼻の先です。広くゆったりとした山頂に、立派な山頂の石柱が立っています。

山頂からは雲取山の山頂までの道がはっきりと見えます。

山頂からは少し下っていきますが、ご覧の通り緩やかな道だと分かります。

雲取山

鞍部はブナ坂で、分岐点があります。先ほどの巻き道はここに合流します。

唐松谷からの日原へ行く道は災害により通行止めです。

平将門迷走ルートの看板はここで終わります。天祖山を目指し、その裏側の大血川で99人の妃が自害し、川名の由来となったということです。さて、ここまでの平将門のお話はあくまで言い伝えなので、本当のところは今となっては分かりません。

ゆったりと広い道には、ヘリポートが設置されています。

さらに奥には最近まで営業していた雲取奥多摩小屋の跡地があります。

ヨモギの頭か巻き道かの分岐点ですが、登りはヨモギの頭を登っていきます。

ヨモギの頭は開けた場所で、七ツ石山から歩いてきた尾根などを展望できます。

日原へと下っていく富田新道との分岐点ですが、そのまま雲取山方面へ行きます。

このルートで唯一であろう勾配がある小雲取山への登りです。といっても急斜面というほどでもない勾配です。

登った先は小雲取山の山頂です。山頂標識は本筋から少し外れたところにあります。

最後の分岐は山頂と雲取山荘の分かれ道です。そのまま山頂へ向かいます。

山頂手前は開けた広い道で、避難小屋と合わさって奥深い山とは違う雰囲気を感じます。

ということでまずは山頂の避難小屋に到着です。トイレは屋外にあります。

山頂標識は小屋から少し離れています。案内標識にもある通り、山頂から三条の湯へ下りていく道があります。

雲取山山頂に到着しました。立派な石柱があります。

開けた場所で、富士山がよく見える位置です。

山頂の三角点がありますが、この三角点は一等三角点が設置される前の明治初期に埋設された歴史的価値のあるものだそう。

雲取山荘へは寄り道せず、登ってきた道を下っていきます。ゆったりとした道なので、のんびりと景色を見渡しながら歩ける良い場所です。

下りは巻き道を利用していきます。まずは、ヨモギの頭の巻き道です。坂はなく、ヨモギの頭を経由するよりも楽に歩いて行けます。ただ、道幅は狭くなります。

次は七ツ石山の巻き道です。ブナ坂から分岐が始まります。

落ち葉が多い道で、斜面が急な場所をトラバースしていきます。

枯れ沢のようなところに橋が架かっています。先には水がしたたり落ちており、水たまりができています。

七ツ石山からの道と合流しましたので、あとは小袖乗越まですたすたと下っていきます。なお、この巻き道は携帯の電波が通じないエリアだということです。

駐車場は賑わっていました。都心からすぐなので、休日はさらに多くなりそうです。これで今回の山行は終わりです。

この登山を振り返って

往復20km越えのロングコースですが、ほとんどが緩やかな勾配で、ハイキング気分で歩けます。ただ、調子に乗ってペースを上げると、下りで思わぬ事故を起こしかねません。特に七ツ石山までは片側が斜面で滑落しやすくなっているのも、事故が多い原因でしょう。

景観はよく、七ツ石山から開けた場所があり、富士山がよく見えるルートです。山小屋も複数あり、七ツ石山小屋や山頂避難小屋、今回はいかなかった雲取山荘があるので、無理せず1泊2日でも十分なルートです。

今回は雲取山だけを登るだけでしたが、奥秩父山塊の一角であり、瑞牆山まで続く主脈があるので、機会があれば縦走してみたい山地です。

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