残雪の大山を夏山登山道で登り行者谷で下る【百名山一座目】

登山
登山百名山

伯耆富士といわれるほど山容が富士山に似ている鳥取県の大山大山隠岐国立公園の中心的存在で、西日本では数少ない日本百名山の一座であり、中国地方最高峰です。日本海側の気候により豪雪地帯となっているため、雪山登山バックカントリーをする人で賑わっています。今回は雪が多く残っている4月にメジャールートである夏山登山道で登ってきました。

・スタート地点は南光瓦河原駐車場
・登りは夏山登山道、下りは行者谷
・標高差は約1,000mで距離は7.2kmの日帰り登山

2022年4月に行ってきた写真と登山データを掲載しています。
最新の登山道情報は自治体等でご確認ください。

ルート基本情報

行程

日帰り 7.2km 3時間48分 登り991m 下り992m 山頂(弥山)まで105分

南光瓦河原駐車場【出発地】~夏山登山道~弥山~行者谷~南光瓦河原駐車場【到着地】

ルート地図及び情報

残雪期の大山(弥山)を登る【百名山一座目】 / bataoさんの大山(弥山)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

ルート詳細情報

南光瓦河原駐車場

夏山登山道の登山口に最も近い駐車場で、佐陀川沿いにあり対岸はモンベル大山店があります。スキー場がオープンしている冬季期間は有料(1,000円:時間帯や車種によって変化)ですが、春~秋は無料となっています。

駐車台数は50台ですが、登山者以外に大山寺の観光客が駐車するので、時期によっては競争率の高い駐車場となり、朝早くに駐車することをお勧めします。トイレは男性・女性・多目的できれいなトイレとなっています。

駐車場から道路を少し下っていくと夏山登山道の入口があります。こちらから登山道スタートとなります。

夏山登山道

はじめのうちは石段を登っていくことになります。所々に標識があるため迷うことはありません。

登山道近くには大山寺の建造物であり、国の重要文化財である阿弥陀堂があります。

阿弥陀堂からほどなくして大山一合目に到着し、本格的に登山がスタートします。雪が残っていたりしますが、傾斜は緩やかで、地面が露出している個所もあるため、何もつけずに登っていきます。

標高1,000mを超えたあたりから傾斜がきつくなってきたため、チェーンスパイクを装着しますが、この後も雪が残っていないところもあるため、時期尚早でした。

五合目は夏山登山道と行者谷との分岐点となります。このあたりから山頂が見え始めます

標高1,300mを超えてくると六合目避難小屋に到着します。中は小奇麗で2階部分となるデッキもあります。

六合目小屋からは尾根を登ることになり、傾斜がきつくなります。この時は雪が程よく緩んでいたため、チェーンスパイクでも行くことができましたが、状況によっては12本爪アイゼンピッケルも必要になる斜面だと思います。

山頂(弥山)

斜面を登り切ればあとは稜線を緩やかな歩いていくだけです。雪が残っているため、斜面側の雪がついたところを歩けますが、この反対側に夏道があり木道が露出しているため、安全を考慮し夏道を使用します。雪でほとんど埋まっていますが、このあたりは大山キャラボクの群生地となっています。

木道を進むと山頂避難小屋が見え、山頂である弥山に到着です。
山頂からは日本海に面している美保湾や、通行が禁止されている剣ヶ峰へ続く細尾根を望むことができます。

山頂を後にし、下山に入ります。ダイセンキャラボクのあたりは周回できる登山道となっており、登りとは違う道で進んでいきます。木道がきれいで、人が歩いた形跡があまりなく、雪原を自由に歩くことができます。

雪の下りは足に負担が少なく、滑るように歩けるため速度が速くなります。

行者谷

登りは夏山登山口でしたが、下りは行者谷を下っていきます。分岐点は登りで通過した五合目になります。

木道が露出しているところは数か所だけで、ほとんど雪に埋まっています。また、傾斜もそれなりにありチェーンスパイクでは踏ん張りがきかず尻餅をつくこともありました。

斜度が緩やかになってくると、川原にぶつかり本谷避難小屋があります。川原を横断していきます(対岸にピンクテープあり)。

そのあとは大神山神社奥宮を目指し下ります。林の中に入っていき、登山道が雪で埋まっているため少し道が分かりづらいところがありました。標識を見落とさずに進んでいくと奥宮に到着です。

奥宮にはトイレが設置されており、奥宮から駐車場までは約1㎞あるため、必要に応じて利用します。石段や石畳を下っていくと、観光客が多くなっていきます。モンベルに行く道を進むんでいくと、対岸に駐車場が見えて無事下山完了となります。

この登山を振り返って

残雪の時期でしたが無事登り終えることができました。多くの登山者がいたので、一見安全には思えますが、ちょうど登った月に滑落した登山者がいるため、4月でも雪山の装備と技術が必要だと感じました。特に六合目避難小屋からは急な傾斜となっており、別山沢に滑落すると数百メートルは止まらないでしょう。

今回は雪がちょうどいい具合に緩んでいたのでチェーンスパイクでも行くことができましたが、早朝の凍結した雪の場合は12本爪アイゼンピッケルが必須だと思います。雪がなくなれば安全性が増し、距離もルートも長すぎず短すぎず程よい登山になると思います。

駐車場までのアクセスが良く、大山寺をはじめ観光スポットモンベルがすぐそこにあるため、下山後も楽しむことができます。総じて登山初心者におすすめする山の一つです。

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下山後の温泉【あだたら山 奥岳の湯】

登山口にある温泉です。下記に温泉の情報をまとめていますので是非ご覧ください。

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