OneTigris ROCDOMUSレビュー!ハンモックと薪ストーブが使える軍幕テント

テント
テントレビュー道具

テント内にハンモックを設置できるテントは多くありませんが、さらに薪ストーブが使えるテントは数えるほどです。今回購入したテントはその両方を設置でき、軍幕テントのように庇を形成することもできる稀有なものをレビューしていきます。

OneTigrisとは?

OneTigris Tactical Outdoor Gear Store | Begin with Good Gear
OneTigris thrives through feedback and co-design to deliver quality, affordability and flexibility for dogs, airsofters,...

公式サイトは英語表記になっていますが、お問い合わせを見ると中国の広東省にある企業です。キャンプ用品だけでなく、サバゲーなどのミリタリー商品やドッグ用品を取り扱っています。

中国の企業というと、Amazonで格安品が大量にあり、いまいち信頼度は低いですが、公式サイトがあるだけでちょっと信頼度が増した気になります。

スペック

生地PUコーティングの70Dリップストップナイロン生地(耐水圧3000mm)
重量2.8kg
設営サイズ 3.4m * 2.4m * 1.9m
収納サイズ40cm * 15cm * 15cm
煙突口サイズ直径9センチ
付属品テント本体、ガイライン* 10、 ペグ* 14、ストーブジャック* 1、 スタッフサック* 1
価格25,200円(2023年3月時点)

テント生地は70Dの耐水圧3,000mmと悪天候でも十分な性能があります。触ってみた感じペラペラではなく、ちゃんとした厚みを感じます。ただ、難燃仕様ではないようなので、焚き火や薪ストーブの使用は気を付けた方がよさそうです

重量は2.8㎏とサイズに対してかなり軽量です。というのもポールが付属していないため、その分他のテントと比べて軽くなっています。実際ポールが無くても設営できますので、必要に応じて購入してくださいということなのでしょう。

付属品

スタッフサックの大きさは40cm * 15cm * 15cm。細長過ぎないサイズです。

スタッフサックの中には説明書があり、なんと縫い付けられています。不便と思ったら切って取り外すことができます。

付属品はテント本体、ペグ14本、ガイライン10本、収納するときの紐2本です。ガイライン10本はまず解くところが大変でした。

ストーブジャックはテントに張り付けられています。マジックテープなので取り外し可能です。

設営

テント

設営はポールを使わず、木を利用しました。木の間隔がギリギリだったので、上部が少したるんでいます。

木を利用する場合、まずはツリーストラップを木に取り付けます。ハンモック用のベルトですね。安い製品ですが耐久性はあります。重量は大手メーカーと比べて重いですけど。

ツリーストラップとテントを接続。

公式より

テントの接続箇所は張り具合を調整可能なベルトに接続しますポール用の穴がある箇所です。

ペグはまず出入り口となる箇所から固定していきます。画像の赤丸箇所です。ここを一番初めにしないと、左右のバランスが崩れる可能性が高いためです。

次いでその両端をペグダウン。テントの4隅を固定します。

4隅が終わったら張網をペグダウンしていきます。左右で計10箇所もありますが、最小に抑えるなら5箇所のうち2番目と4番目の箇所のみでokです。薪ストーブを利用する場合は近くの箇所をした方が安全です。(画像の青丸

張網をテントに接続する箇所はゴムになっていますが、伸縮しすぎなので使いづらく感じます

張網の自在金具はClamcleatのラインロックと同じタイプです。小さなためか、少し固定しにくいと感じました。

また、張網は強度を出すためなのか伸縮素材となっており、張り具合を調節しづらかったです

テントと地面を直接接続する箇所は、4隅あわせて計10箇所あります。室内スペースを少しでも広げたい場合は、真ん中の所だけでもペグダウンしましょう。

煙突穴

煙突穴の箇所は通常マジックテープで閉まっています。

上部には煙突穴カバーを紐で固定できます。四角の黒枠である煙突穴もマジックテープで剥がせます

煙突穴は直径9㎝。使用した煙突は6㎝なのでかなり空白があります。

煙突穴自体に煙突を固定するほどの強度は全くないので、煙突は張り網できちんと固定しましょう。

ベンチレーションもあるので、薪ストーブ使用時は換気ができます。出入り口の上部にあり、黒色のマジックテープで開閉できます

テント内部からだとメッシュ生地で分かりやすい。

ハンモック

ハンモックを設営できることがこのテントの売りですが、ツリーストラップは出入り口にあるジッパーとの間から通していきます。2つのジッパーは伸縮する紐で繋がっているため、少し通しづらいかもしれません。ファスナーはYKKなので、スムーズに動きます。

外側からだと分かりにくいですが、緑の丸部分がハンモックのツリーストラップを中から出している状態です。

テントオープン

軍幕テントのように、テントをオープンにしてタープのようになります。オープンする箇所は煙突穴の無い方になります。140㎝のトレッキングポールで開いてみましたが、圧倒的に高さが足りない。

公式より

綺麗に開くためには、テントと同じくらいの高さである190㎝は必要だと思います。

タープなしバージョンなら、適当に張網を使ってテントを引っ張ればそれっぽい形になります。

室内スペース

室内スペースは上手に張れば縦3.4m *横 2.4m * 高さ1.9mとなります。2人は余裕で寝泊まりできます

薪ストーブを設置しても、テント内はかなり余裕があります。照明を吊るす箇所が無いので、ロープをハンモック同様に設営する必要があります。

良い所

・薪ストーブとハンモックの設置
・サイズに比べて軽い
・テントの張り方の自由度の高さ
・YKKのジッパー
・テント生地の耐水性の高さ

このテントの最大の特徴は、やはりハンモックと薪ストーブをテント内に設置できることでしょう。それに加えて軍幕テントのようにタープ化もでき、張り方の自由度が高いです。

ポールが付属していないため、重量もサイズに対してかなり軽い部類です。

テント生地はしっかりしており、そこそこ雨が降っていた日に使用しましたが、浸水することはありませんでした。

気になる所

・ポールもしくは木がないと設営不可
・ペグダウン箇所が多い
・ジッパーが使いづらい
・アルミペグが脆い
・張網が使いづらい
・ハンモックを設置するとテントの形に影響する

2つの棒が無いと設営できないテントです。木を利用する場合はちょうど良い間隔(4mほど)がないときれいに張れません。

ポールを利用するテントではないので、ペグダウン箇所が多くなるのは仕方ないですが、Max20箇所は流石に多すぎるかと。全部を固定する必要はないですが。

ジッパーはYKKですが、何故か伸縮する紐がつけられており、開閉しづらくテントを挟んだ時に外しにくいです。

アルミペグは軽量ですが、ちょっと固い地面だと曲がったり折れたりするので、頑丈なペグに変えた方が無難です。

あと、ハンモックを使うと、テントから外に出すジッパー部分とハンモックのストラップが接触してテントが少し潰れた形になります。ハンモックの張り具合は人がいるのといないのとではかなり違うため、起こる現象です。特に薪ストーブの穴の位置がずれてしまうので、煙突とテントが接触する可能性があります

類似製品

テント内にハンモックと薪ストーブを設置できるテントとして、同じくOneTigrisからTEGIMENというテントが販売されています。ROCDOMUSと設営方法含めほとんど一緒なのですが、主な違いとして

・スノースカートがある
・煙突穴が2か所あり、横面にもあるのでエビ曲煙突も設置可能
・軍幕テントのようなタープ化は想定していない

スノースカートがあるのでより積雪時向けです。煙突穴も上面だけでなく横面もあります。

ただ、軍幕テントのようにオープンすることは想定していない(やろうと思えばできます)ので、設営方法は固定されています。

使用されている生地は一緒で、重量も300gくらい重くなる程度なので、本当にあまり変わりません。価格はこちらの方がお安く(19,799円、2023年3月時点)なっています。

おすすめの用途

・年中ハンモックを使用する場合
・林間サイトなどのバックパックキャンプ

このテント、1年中ハンモックを使うためにあるといっても過言ではありません。悪天候でも極寒の場所でもハンモック泊で使える唯一無二の強みがあります。

正直ハンモックを設置しないのであれば、魅力はかなり小さくなります。他のテントの方が汎用性ありますので。

ハンモックを使わずにこのテントを選ぶ理由としては、ポールを使わないことで軽量となることでしょう。そのため林間サイトで荷物の少ないバックパックキャンプなどにおすすめです。

すごくニッチな需要を満たす製品なので、今後の改良に期待です。

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