八甲田山で連想されるものとしては、映画化もされた明治35年に起きた日本陸軍の遭難事件だと思います。そのため雪のイメージが強い山ですが、夏山では多くの湿原を歩くことができます。
今回は八甲田山の最高峰である、北部八甲田山の大岳を目的として登りました。
・酸ヶ湯駐車場がスタート&ゴール
・仙人岱経由で登り、毛無岱経由で下る
・湿原歩きがメインのハイキング
ルート基本情報
行程
日帰り 4時間00分 9.3㎞ 登り770m 下り772m 山頂まで115分
酸ヶ湯公共駐車場【出発地】~仙人岱~大岳~毛無岱~酸ヶ湯公共駐車場【到着地】
ルート地図及び情報
下記をクリックするとYAMAPで地図や活動時間などの詳細な情報が見られます。
山頂で晴れてくれた八甲田山を登る【百名山二十一座目】 / bataoさんの八甲田山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
ルート詳細情報
酸ヶ湯公共駐車場
千人風呂で有名な酸ヶ湯の温泉から少し離れた位置に駐車場があります。綺麗なトイレとインフォメーションセンターがあり、車中泊にも適しています。
登山口は近くにあります。
登山道は水はけが悪いのか、足元はぐちゃぐちゃになっています。
火山性有毒ガスに対する注意看板。調べてみますと、平成9年や22年に有毒ガスの事故が発生しています。
枯れ木の場所。火山性有毒ガスが発生しているため枯れているのでしょうか。
仙人岱
急な斜面はありませんが、足場が悪い状態が続きます。
豪雪地帯であるためか、登山道に雪が残っている箇所があります。ここは道ができているため、緊張を強いられる場面ではありませんでした。
高木が少なくなり、南八甲田山系が見えるほど視界が開けます。
進んでいくと地獄湯の沢を登っていきます。ここは火山性有毒ガスが発生しており、硫黄臭が漂ってきます。
登っていくと小川が流れています。
どうもこの雪解け水が川へとつながっているようです。
雪に埋もれていますが、この場所が仙人岱です。
雪道は長く続かず、すぐに木道へと切り替わります。
木道はありますが、湿地があまり見当たりません。
どうやら登山者が踏み荒らして消失してしまったようです。
仙人岱ヒュッテまでは寄らないので、屋根が少し出ている写真のみです。
八甲田清水という湧水があるので、水分補給できます。
大岳
進んでいくとまた雪が出てきます。今度はそれなりにありますが、斜度は大したないのでアイゼンは履かずに登っていくことができます。
雪からまた夏道になります。山頂までは夏道を歩いていきます。
アオモリトドマツがよく生えているとのことですが、ガスのため展望がありません。
あとは開けた所を登っていくだけです。
道中にある鏡沼です。モリアオガエルやクロサンショウウオなどの両生類の産卵場としては、青森県で最も標高の高い場所になります。
八甲田山大山祇神の祠があります。かなり新しいものに見えます。
登り切れば大岳の山頂です。ケルンや祠があります。
風があるので雲が流れて周囲が見渡せるようになり、雲海が広がっています。綺麗な山容をしているのは高田大岳でしょうか。
下山ルートは北側の井戸岳方面に下りていき、毛無岱を通っていきます。
毛無岱
雲がの隙間から井戸岳までの登山道がよくわかります。
八甲田ロープウェイの山頂駅が小さく見えます。
途中雪面を下りますが、雪が緩んでいればアイゼンをつける必要はないくらいの斜度です。
その後林を抜けると、井戸岳と毛無岱の分岐点に出ます。
分岐点には大岳鞍部避難小屋があります。豪雪地帯のためか基礎がかなり厚くなっています。
その先は藪がかなり道に出てきており、朝霜と相まってかなり歩きにくい道でした。
雪が何とも言えない形で残っていたので、雪を破壊しながら進んでいきます。
振り返ってみると、大岳がきれいに見えるようになっています。
毛無岱に到着です。ようやく湿地帯らしくなってきました。
湿地帯にある丸沼。
ベンチなどの休憩スペースが設けられています。
ミズバショウがちらほら咲いていたり。
湿地帯は木道を歩いていきます。ここの木道は水でぬれていたらとても滑りやすいです。
下った先にはさらに広大な湿地が広がっています。木の階段ですが、そこそこ急です。
湿地帯を抜けると森の中へ。残雪で間違って沢を下りていきそうになりました。
城ヶ倉への分岐です。湿地帯と同じくこのあたり斜度は緩やかです。
酸ヶ湯温泉がみえてきました。林でごそごそしている方がこの登山で複数いましたが、山菜取りでしょうか。
酸ヶ湯の端っこに到着です。
酸ヶ湯温泉前の駐車場から階段があるので、車を止めた駐車場へ行くことができます。休日だからかそこそこ車が止まっていました。トイレ前には靴の洗い場があり、ありがたく利用させていただきました。
この登山を振り返って
雪のイメージが強い八甲田山でしたが、広大な湿地帯がこれだけあることは、歩いてみて初めて知ることができました。調べてみれば、そもそも山の名称の由来が多くの湿原(田)があることからきていると言われているので、今回通った道以外にも多くの湿原が八甲田山にあります。
今回通ったルートは距離も標高差もそこまでではなく、湿原歩きが長く景色も良い。また、千人風呂で有名な酸ヶ湯に下山後すぐ入浴できることから、初心者向けであり、人気のある道だと感じました。
下山後の温泉【酸ヶ湯】
今回の登山口にある温泉です。下記に温泉の情報をまとめていますので是非ご覧ください。
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