岩木山神社から登拝道で岩木山を登る【百名山二十座目】

登山
登山百名山

青森県の最高峰であり、独立峰で綺麗な裾野をした山容であることから、津軽富士とも呼ばれている岩木山。また、毎年旧暦8月1日にはお山参詣という五穀豊穣や家内安全を祈願して、岩木山に集団登拝する行事があり、地元の人々に古くから親しまれている山です。有料道路の津軽岩木スカイラインを使用すれば、自動車で8合目まで行くことができますが、今回はお山参詣で使用する登拝道を登っていきます。

・岩木山神社がスタート&ゴール
・駐車場は神社に長時間停められないため百沢駐車場を利用
・大沢の雪渓は1kmほど続き、斜度もあるためアイゼンは必要

2022年6月に行ってきた写真と登山データを掲載しています。
最新の登山道情報は自治体等でご確認ください。

ルート基本情報

行程

日帰り 6時間20分 13.7㎞ 登り1,560m 下り1,561m 山頂まで190分

岩木山神社【出発地】~焼止避難小屋~岩木山~鳥海山~岩木山神社【到着地】

ルート地図及び情報

下記をクリックするとYAMAP地図活動時間などの詳細な情報が見られます。

登拝道から岩木山を登る【百名山二十座目】 / bataoさんの鳥海山(青森県)岩木山の活動データ | YAMAP / ヤマップ

ルート詳細情報

岩木山神社

岩木山神社の駐車場には、長時間駐車する際、百沢駐車場に停めることになっています。百沢駐車場は無料の広い駐車場で、墓地と隣接しています。

岩木山神社の鳥居からは、すでに岩木山の山頂をとらえています。

神社の参道を歩いてくと、大きな桜門があります。岩木山神社は江戸時代に建設されたもので、この桜門をはじめ、本殿などが国の重要文化財に指定されています。ここから左に進んでいくと、登拝道があります。

少し分かりづらいですが、こちらから登拝道がスタートします。

登山届が設置されていますので、こちらで記入します。また、山頂までのコース概略や、登山道の歴史についての説明文が掲示されています。

林の中を歩いていきます。道中には登拝道らしく狛犬が登山者を見守っています。

早朝だからか森の住人も堂々と登山道にいます。テンでしょうか。イタチやハクビシンといまいち見分けがつきません…

林を抜けると、今度は岩木山桜林公園を突っ切っていきます。

ほどなくして、岩木山百沢スキー場に到着です。こちらにも登山届のボックスが設置されています。

スキー場を登っていきますと、

途中で登山道の案内看板があります。矢印に従って、森の中へ入っていきます。

焼止避難小屋

登山道入口には熊出没の看板があり、絵もリアル調なため身が引き締まります。

登山道は整備されており、目的地までの到達時間や距離を示す氷柱が立っています。

登山道は緩いのぼりが続きます。七曲は九十九折りの道を進んでいきます。七回曲がったかどうかは記憶に残っていません。

道がついていますが、×印が。林業の業者が使用する道でしょうか。

カラスの休場という広場がありますので、こちらで休憩をとることができます。

鼻コクリは鼻がこすれるくらい急な坂ということです。思ったより急ではありませんが、今までが緩い坂だっただけにその落差を感じやすいかもしれません。

鼻コクリを登り終えると、姥石が祀られています。岩木山は昔女人禁制であり、この石は女人結界を示すものです。

急斜面という場所はないのですが、笹により道が狭かったり、日当たりが悪いため、足元が悪い場所があります。

高度を上げていくと、登山道に雪が残っています。

雪道を渡っていけば焼止避難小屋に到着です。

中はお世辞にも綺麗とはいいがたいですが、ベンチや三段ベットが設置されており、休憩や宿泊をすることができます。

焼止避難小屋を過ぎると、大沢に到着です。ここからは、雪渓を登っていくことになります。

岩木山

雪渓は念のため12本爪アイゼンを履いて登ります。

歩くことができるのは雪の上だけです。斜度は急登ではないですが、滑落するかどうか分からない微妙な斜度です。

雪渓からは弘前市街を見ることができるほど開けた場所になります。

雪渓の上部は斜度が緩くなり、一旦夏道が露出します。

登った先の道には岩木山固有種のミチノクコザクラが咲いています。

風鳴ヒュッテ手前に雪が残っており、斜度はありますが、短い距離で雪が緩んでいるため、ツボ足で登ることができます。

登った先には風鳴ヒュッテです。この避難小屋は、昭和39年1月に高校の山岳部による遭難事故のため建設されました。

岩木山の山頂はヒュッテから登っていきます。

岩木山

山頂までの道は岩がゴロゴロしています。登山者の安全を考えたのか、登りは右、下りは左とルートが決められています。

最後のきつい岩場を乗り越えていけば、山頂に到着です。山頂にも避難小屋があります

石で囲まれた三角錐の鐘が山頂標識とともにあります。

測量三角点と石柱も。

崖近くには奥宮のための鳥居が設置されています。一歩間違えれば転げ落ちそうなところに建っています。雲が出てきたので、残念ながら展望はよくありませんでした。

鳥居の向かい側には奥宮があります。

奥宮社務所の再建予定地とありますが、いつ頃に建設されるのでしょうか。

岩木山山頂からは下山し、外輪山の一部である鳥海山を目指します。

鳥海山

風鳴ヒュッテから大きな岩の大倉石を迂回するように進んでいきます。岩にリフトへの案内が示されています。

大倉石へは進入禁止とのこと。

ちょっとしたアップダウンがあります。途中に8合目登山道への分岐があります。

リフトはコロナ対策のため、休止していました。

リフトからさらに登っていきます。

登った先に、小銭がばらまかれた岩があります。標識が見当たりませんでしたが、おそらくここが鳥海山だと思われます。

ピークハントは終了したので、あとは下山です。雲の隙間から8合目の駐車場が見えます。有料道路ですが、津軽岩木スカイラインを利用すれば、8合目駐車場まで自動車で来ることができます。

風鳴ヒュッテから大倉石までの道があったので進んでみると、遭難者慰霊碑が置かれており、お供え物が多くありました。

雪渓の上部は真っ白でしたが、ある程度高度を下げれば、雲を抜けます。雪が緩んでいるので、チェーンスパイクでも十分ですが、ツボ足の場合は滑落しないように注意して下った方が無難です。

スキー場まで下山してみると、山周辺が雲で隠れてしまいました。タイミングぎりぎりです。

百沢駐車場はほとんど車がありませんでした。2人くらいと登山道ですれ違いましたが、他の所に駐車したようです。

この登山を振り返って

山頂だけを目指すのであれば、津軽岩木スカイラインを利用して、8合目駐車場からリフトに乗れば1時間足らずで到着します。ただ、せっかくなので修験道として歴史ある道を歩いてみたいと思っていましたので、今回は古くからの登拝道である百沢コースから登りました。

登山道は整備されており、急登もないですが、標高差が1,450mほど、距離も12km以上とそれなりの体力が必要です。夏になれば大沢の雪渓も溶けて登りやすくなるのではないかと思います。

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