勝原から冬の荒島岳を登る【百名山七十九座目】

登山
登山百名山

福井県にある荒島岳は標高1,500mほどの山で登りやすいですが、冬山としても人気のある山なので、今回は厳冬期に登ってきました。1日で登れる距離ですが、冬場のテント泊を試したかったので、しゃくなげ平で1泊の行程としました。

・勝原が登山口&下山口
・駐車場は無料でトイレもあるが冬季はトイレ利用不可
・急坂としてはしゃくなげ平手前ともちが壁
・もちが壁を超えると開けた地形となる
・テント設営地はしゃくなげ平

ルート基本情報

行程

1日目 2時間47分 3.3㎞ 登り848m 下り6m

勝原【出発地】~深谷の頭~しゃくなげ平【宿泊地】

2日目 4時間12分 5.6㎞ 登り373m 下り1,229m

しゃくなげ平【出発地】~もちが壁~荒島岳~もちが壁~しゃくなげ平~深谷の頭~勝原【到着地】

ルート地図及び情報

下記をクリックするとYAMAP地図活動時間などの詳細な情報が見られます。

雪中テント泊の荒島岳【百名山七十九座目】 / bataoさんの荒島岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ

ルート詳細情報

1日目

勝原

いくつか登山コースがありますが、今回はメジャーな勝原コースから。スキー場跡地なので、開けた斜面から始まります。駐車場にはトイレがありますが、冬季は閉鎖されています。

北陸の冬山としては、百名山の知名度もあって厳冬期でも多くの登山者がいます。よほどの悪天候でもなければトレースはあるでしょう。

今回の天気はあえて悪天候の日に行っています。なので登山口から雲が出ていて景色は良くなさそう。

しばらく歩いていくと森の中を進むことに。ここでもトレースがあるので迷わず進めますが、トレースがないとルートが不明瞭な所も。

ルート上には山頂までの距離表示があるのでざっくりとした目安になります。

しゃくなげ平

今日は悪天候だからか途中でトレースが消滅。GPSと照らし合わせながら登っていきます。

風もあって木に雪が横からへばりついている様子が目に見えます。この山頂まで2kmの地点からしゃくなげ平まではきつい登りになります。

しゃくなげ平に到着。木々が少なく文字通り平らな場所です。そこそこ広いので、テント設営地としてよく使われます。現在進行形で雪が降っていたので、ふかふかな雪を整地するのには一苦労しました。

2日目

もちが壁

一晩中雪が降り続き積雪量は約30㎝。ここからもちが壁を通って山頂を目指していきます。

木の枝に付着した雪を見ると分かる積雪量。北陸の豪雪地帯なだけあって一夜で景色が変わります。

もちが壁までは下り道となっています。標高を下げると雲の中にいたことを認識します。

もちが壁に到着。ここは夏道でも急でロープが設置してあるくらいです。雪がふかふかすぎるので、アイゼンではなくスノーシューで急坂を登っていきます。

木に雪が付いてスノーモンスターのような形に。

登っていくと木が少なくなっていき、視界が広がります。といってもずっとホワイトアウトしていましたが。

荒島岳

目指すべき山頂方向はGPSが頼りです。崖があるので、雪庇に気を付けながら歩いていきます。

途中の案内標柱もご覧の通り雪がついて全く見えない状態に。俗にいうエビのしっぽになっています。

どうにか山頂に着きましたが、山頂標柱は埋まっていて、かろうじて祠が顔を出していました。あまりにも視界が無さ過ぎたのですぐさま撤退です。

しゃくなげ平に戻ってくると、ちょうど青空が見え陽の光が当たってきました。と同時に多くの登山者がしゃくなげ平に到着。下界は天候が回復していたようです。

太陽が出てきて雪もべちゃべちゃになって歩きにくくなりつつも下山。雪山の下山はサクサク進み、あっという間に駐車場へ。

これで今回の山行は終わりです。

この登山を振り返って

往復距離は9㎞と登山としては長くない距離ですが、冬のノートレースだと予想以上に時間がかかりました。荒島岳は冬でも人気があり、トレースもあるので幾分か楽になります。悪天候の中だったのでトレースは途中から切れてスノーシュー必須の積雪量でしたが、雪山として楽しめる山でした。

ただ、もちが壁はかなり急なため積雪量によってはかなり登りづらくなります。また、山頂近辺は遮る気がないので、天気が良ければ白山も見えるのですが、今回のような悪天候時のホワイトアウトには要注意。東側が崖になっているので。

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