ハンモック泊の寒さ対策には欠かせないHammock Bivvy Tyvekをレビュー

ハンモック
ハンモックレビュー道具

キャンプで一夜を過ごすうえで必要なギアで重要なものと言えば、雨風を凌げて安全な寝床を確保できるテントです。しかし、テントを使わずに屋外で寝床を確保できる方法はいくつかあります。それは今回紹介するハンモックだったり、ストイックな方はタープのみで過ごすことも。

ハンモックを用いる場合は雨風や太陽光を凌ぐため、ハンモックの上にタープを設営します。ただ、完全に凌げるということはなく、雨風が強ければハンモックの中にいる人間に影響があります。そこで登場したのが、今回使用してきたHammock Bivvy Tyvekになります。このギアがなぜ必要なのか、年間を通してハンモック泊を経験してきたことを交えながら紹介していきます。

・ハンモック泊の最大の敵は風
・風があるとハンモック内にいても冷えてくる
・今回のギアは防風・防水・保温を兼ね備えた画期的なもの

ハンモック泊で一夜を過ごすために必要なもの

ハンモックで寝るためには、屋根や壁となるタープ、寝床のハンモック、そしてシュラフとなるキルトが必要。

キルトはアンダーキルトとトップキルに分かれており、アンダーキルトはハンモックの下を覆う布団のようなもので、底冷えを防ぎます。トップキルトは掛布団のように使うことができるシュラフです。ハンモックで寝る場合は背中側に荷重がかなりかかるため、通常のシュラフを使用しても下側がつぶれてしまうことから、トップキルトは掛布団のように使用可能となっています。そのほかには、底冷え対策としてスリーピングマットを使用する場合もあります。

キルトはダウン量によって冬用などのラインナップがありますが、いかに保温性が高かったとしても、風は生地の縫い目などから侵入し、保温力を低下させます。タープである程度風は防げますが、完全に防ぐことはできません(フルカバータイプは別)。そこでハンモックに被せることにより、防風性を大幅に向上させたのがHammock Bivvy Tyvekです。

開発企業はAXESQUINとGRiPS

このギアを開発、販売している企業は日本のアウトドアブランドであるAXESQUINと、宗像市でアウトドアショップを経営しているGRiPSの共同開発になります。

AXESQUINのブランドコンセプトとして、四季のある日本の森林限界である低山を歩くことを想定しています。ということで、木々が生い茂る場所がメインのため、ハンモックに関わる商品をいくつも出しています。

また、ショップのGRiPSもそのコンセプトに共感されているのか、AXESQUINをはじめとしたアウトドア製品をいくつも販売しています。両社はブログで製品に関する記事を掲載されていますが、ハンモックに関する記事も多いので、それだけ信頼性が高いと言えます。

Hammock Bivvy Tyvekのスペック

素材DuPont Tyvek(タイベック)
重量本体290g、収納袋11g、計301g
展開サイズ全長285㎝、巾96㎝
収納サイズ縦28㎝、横15㎝

素材としては、DuPont社のTyvek(タイベック)を使用しています。タイベックとは、独自開発された不織布で、軽量で防水透湿性が高く、強度に優れています。さらに内側にアルミ蒸着加工が施されており、保温性が向上しています。

重量は300gと少し重さを感じますが、素材をタイベックにしたことにより少し厚みが出て、それが保温性につながっているためです。

展開サイズは全長285㎝と長すぎず短すぎずといった感じでしょうか。ハンモックによっては小さい場合もあるかもしれないので、自前の物の大きさを確認しておく必要があります。

設営

言ってしまえばハンモックカバーなので、ハンモックを中に入れて両端からツリーストラップを出すだけの構造です。途中からこのギアを被せたくなったら、ハンモックのストラップを外すだけで簡単に設営できます。

使用感

設営はカバーをかける要領なので簡単です。素材は少し厚みがあるので硬さを感じることはありますが、座るときも寝る時も気になるほどではありません。

ジッパーが付いていますが、フルオープンではなく、ハンモックに入るときに邪魔にならない程度の長さです。

顔の一にあるベンチレーターは煙突状となっており、雨風が中に侵入しにくくなっています

ビビィとしての運用も兼ね備えており、吊り下げ用のループを使えばかなりの空間を確保することができますので、息苦しさは感じません。

風がそれなりにある日に使用してみましたが、見事に風を感じることはありませんでした。ベンチレーターから時折感じるくらいで、他の体の部位では感じません。また、保温性はアルミ蒸着のため、熱を反射してカバー内は温かいです。

気になった所

人が呼吸する関係上、ベンチレーター付近は結露をしていました。こればかりはどうしようもないことで、ベンチレーターから直接顔を出すくらいしないと解決しないと思います。その場合は雨風が顔にあたりますが。

また、収納袋が結構ギリギリのサイズで、綺麗に畳まないと入ってくれません。私は無理やり入れようとして、上部が破れました。今は百均の巾着袋にベルトで締めて収納しています。

タイベックはダウンのように空気が抜けるわけではないので、無理やりねじ込もうとしても入らないでしょう。

あとは値段が税込みで19,250円と高く感じてしまします。ハンモック単体なら10,000円しない製品がざらにありますから。色も白一色なので、汚れが目立ちやすくなっています。

ハンモック泊なら持っていきたいギアの1つ

このギアについて書いてきましたが、やはりハンモックをする上で風を防ぐことができるのは大きなメリットです。風については風速1mで体感温度が1℃下がると言われるくらいで、ハンモック自体は風性を完全に防げません。そのため風が吹くと途端に寒く感じるようになり、防ぐ手立てが必要となります。そうしないと眠れない夜を過ごすことに・・・

また、名称の通りビビィとして悪天候時も雨風を凌げ、アルミ蒸着により保温性も高いので、必ず使うわけではないにしても、エマージェンシーキットの1つとして持っておいた方が良いギアだと感じました。とりわけ低山でも強風・低温の冬に行くハンモック泊では必須といっても良いでしょう。

ハンモック泊に多く行くような人には、価格は多少お高く感じるかもしれませんが、快適な一夜を過ごすために、是非お勧めしたいギアです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました