百名山の難関と名高い平ヶ岳を登る【百名山六十一座目】

登山
登山百名山

百名山の中でも難関といわれている平ヶ岳。その所以は単純に山頂までの道のりが長いことに加え、登山道に山小屋がないことや緊急時のための野営場など、日帰り登山を余儀なくされているからです。

湖山荘に宿泊すると、距離が短い中ノ岐登山口まで送迎してくれますが、今回は距離が長い鷹巣登山口から登ってきました。

・鷹巣登山口が登山口&下山口
・登山口までのアクセスは細い山道を長い距離走行する必要あり
・登山口から下台倉山までの細尾根が急でロープ等設置されている
・台倉山からの木道は滑り止めが付いてないものがあり滑りやすい
・名の通り山頂部は平らな土地が広がっている
・山頂部以外の水場は期待できない

2022年10月に行ってきた写真と登山データを掲載しています。
最新の登山道情報は自治体等でご確認ください。

ルート基本情報

行程

日帰り 7時間45分 22.9㎞ 登り1,924m 下り1,927m 山頂まで225分

鷹巣登山口【出発地】~下台倉山~池ノ岳~平ヶ岳~玉子石~池ノ岳~下台倉山~鷹巣登山口【到着地】

ルート地図及び情報

下記をクリックするとYAMAP地図活動時間などの詳細な情報が見られます。

鷹ノ巣から平ヶ岳を登る【百名山六十一座目】 / bataoさんの平ヶ岳下台倉山台倉山(新潟県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

ルート詳細情報

鷹巣登山口

登山口の駐車場は道路の両脇にあります。舗装された場所は一部分のみで、公衆トイレも設置されています。

登山口にはよくある注意書き。その中にテント泊について書かれており、緊急時の使用を目的とした野営場のため、テント泊を計画に登山しないでほしいとのこと。登山届もここで提出します。

道路わきには登山口を示す標柱がひっそりと建っています。

最初は森の中を歩きます。途中に沢を渡るための簡易的な橋がかけられています。

下台倉山

登りでは暗すぎて分からないので、下りで何枚かルート写真を再度撮ってきました。森から細尾根を登ることになります。ちょっとしたナイフリッジのような場所がありますが、いつも通り歩いていれば問題ない箇所です。

下台倉山までひたすら尾根を詰めていきます。

尾根伝いなため、急な個所が何か所かあり、いづれもロープが設置されています。

下台倉山まで尾根を登り切りました。ここからは小さなアップダウンを繰り返すので、標高自体はあまり上がりません。

東側が開けた尾根歩きが始まります。登山道の幅は狭く、斜面側に落ちないよう注意していきます。ちょうど紅葉が見ごろを迎えており、山の斜面がきれいに色づいていました。

平ヶ岳がある西側は見えませんが、尾瀬の燧ヶ岳などを眺めながら歩いて行けます。

三角点が埋まっていますが、ここが台倉山となります。標柱はなく、少し平らなスペースがあります。少し進むと森の中に入っていくことになります。

池ノ岳

森の中で最初に出逢う標柱は台倉清水です。下った先に水場があるようですが、調べてみると期待できるほどの水はなさそうです。

森の中では木道が整備されています。ただ、中には滑り止めが付いていないものがあり、日当たりも悪く大体濡れているので非常に滑ります。

次なる水場として白沢清水がありますが、正直水場と呼べるほどのものではなく、単なる水たまりです。

森林地帯を抜けると笹原となり、徐々に高度を上げていきます。

池ノ岳の山頂が見えてきました。今まで緩やかな道であったためか、最後の登りがきつく感じます。

左手には平ヶ岳の山頂部がすでに見えています。山の名称の通り山頂部は平らな形です。

池ノ岳に到着です。目の前のスペースは緊急時の野営場となっています。

右側には姫の池があり、北側を見るには最適です。

そして左側が平ヶ岳の山頂へと通じる道です。いったん林の中を下ってから登り返すことになります。

平ヶ岳

山頂方面とたまご石方面の分岐があります。まずは山頂へ行き、そのあとたまご石へ向かいます。

山頂標識前までは開けた平原ですが、標識は木々に囲まれており展望はありません。ここからさらに奥へ行くことができます。

平原の先は行き止まりとなっていますが、地図上ではここが平ヶ岳の最高地点です。

周囲には遮るものがなく、360度のパノラマがあります。細長い柱にはレーザー光照射中と書かれています。

山頂で一休みした後、たまご石という岩があるのでそちらに向かいます。

たまご石

山頂からたまご石に行く途中の道に水場があります。水量は多くない沢ですが、しっかりと流れており、これまでの水場とは大きく違います。

池ノ岳からの道と合流したまご石への一本道を進みます。

ずっと開けた道が続き、今度は山頂部を眺めながら進んでいきます。

プリンスルートとたまご石の分岐点です。ちょうど多くの登山客が来ていました。

たまご石にも登山客が多かったため、石の頭部分だけ映して退散です。

池ノ岳まで来たらあとは登ってきた道を下っていきます。これで今回の山行は終わりです。

この登山を振り返って

登山口から山頂までの距離は約20km、高低差は約1,900mと日帰りで行くにはロングなコースです。ただ、他の山を見れば割とある距離です。やはり山小屋やテント場などで1泊2日の行程が組めないところが大きいでしょう。また、鷹巣までのアクセスの悪さも要因で、高速道路から遠く、道幅の狭い山道を長々と運転しなければなりません。

中ノ岐登山口までは湖山荘に宿泊すれば送迎バスで短距離の登山をすることができます。中ノ岐登山口へ自家用車は無理ですが、自転車なら可能です。ただ、舗装されていない道を長距離走ることになります。

登山道自体で難しいところはなく、急登と感じるほどの坂もないため、登山技術は高くありません。池ノ岳まで登り切れば、あとは延々と続く平原に整備された木道を歩くだけです。苗場山のように広大な湿地帯が広がっているという感じではないですが、周囲の明峰を見渡しながらゆったりと歩くことができることがこの山の魅力です。

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