四国地方には百名山が2座あり、その一つである石鎚山。西日本最高峰であるこの山の特徴は何といっても鎖場です。石鎚登山ロープウェイを利用すれば、すべての鎖場を体験できますが、今回の土小屋ルートは2か所のみとなります。
数年前に一度登っていますが、今回記録を残す意味もあり、改めて登りました。
・土小屋登山口がスタート&ゴール
・鎖場は登りのみ利用
・ロープウェイルートと合流するまでは緩やかな道
ルート基本情報
行程
日帰り 9.0㎞ 3時間21分 登り976m 下り971m 山頂まで100分
土小屋登山口【出発地】~二ノ鎖元小屋~石鎚山~二ノ鎖元小屋~土小屋登山口【到着地】
ルート地図及び情報
下記をクリックするとYAMAPで地図や活動時間などの詳細な情報が見られます。
朝露の石鎚山を登る【百名山八座目】 / bataoさんの石鎚山・天狗岳(石鎚山)の活動データ | YAMAP / ヤマップ
ルート詳細情報
土小屋登山口
石鎚スカイラインを利用するか、UFOラインなど高知側の道路を利用するしか土小屋にはたどり着けません。石鎚スカイラインは片側1車線が確保されていますが、高知側の道路は離合不可能な道があります。
また、石鎚スカイラインは通行可能時間が定められており、時期によって違いますので、早朝出発の場合は注意が必要です。
また、土小屋にはterraceという飲食やお土産、登山ギアを販売しているお店があります。
石鎚神社土小屋遥拝殿があり、近くに登山口があります。
登山口は道路沿いにあり、土小屋管理舎が林の中にひっそりとあります。
土小屋から奥の道路を進むと、国民宿舎石鎚があり、そこにも登山口があるので合流します。
今回の山行は雲が多いですが、悪天候というほどではなく、雲海も姿を現しています。二ノ鎖元小屋までは所々に展望箇所があります。
このルートは勾配が緩やかですが、木道が多く設置されており、濡れていると滑りやすく、谷側には柵がないため気を付けて進む必要があります。
二ノ鎖元小屋
道中には展望箇所とベンチが4か所ほどあり、適宜休憩することができます。
進んでいくと徐々に笹が短くなり、高木も少なくなっていきます。
ベンチ3では南尖峰へ登る東陵ルートがありますが、クライミング要素があるため、危険を伴うルートです。
ここから400mにわたり落石注意の標識が。
確かに道中土砂流れてきている個所があります。ただ、通行することにさして影響はありません。
ベンチ4を過ぎてほどなくすると、鳥居がみえてきます。二ノ鎖元小屋に到着です。
ロープウェイルートが奥の尾根で、この地点で合流します。
休憩所や公衆トイレがあり、一休みすることができます。
すぐ上に二の鎖と迂回路の分岐があり、登りは鎖場ルートを選択します。ちなみに一の鎖と試しの鎖がありますが、ロープウェイルートのみとなっています。
石鎚山
古びた鳥居と鉄の鎖がお出迎えです。
鎖は登りと下り別々になっていますので、間違えないように確認します。鎖と岩が朝霜で若干濡れており、鎖は鉄のにおいがプンプンするので、手袋を用意したほうが良いと思います。
足場を確保することが困難な場所には、鎖に三角の鎖がついており、これを足場として登っていきます。
登りきると通路の案内標識がありますので従って進んでいきます。
そのあとちょっとした岩場を登ると、迂回路と合流し登っていきます。
鎖場の案内標識がありますので、三の鎖に向かいます。
ちょっとした岩を登ると
三の鎖に到着です。二の鎖よりも長く、傾斜が急です。
鎖が太くなっており、同様に足場が悪いところには三角の鎖があります。
鎖場の道中では遮るものがほとんどないので、四国の山々を眺めることができます。
鎖場に登りきると、山頂の弥山に到着し石鎚神社が構えています。ただ、最高峰である天狗岳はここから少し進んだところにあります。
天狗岳は切り立った岩場であり、弥山からは細い稜線を歩いていきます。鎖があるので、稜線までいったん下りていきます。
岩に白色のペイントで目印がつけられているので、それを頼りに進んでいきます。
登りきると天狗岳の山頂に到着します。奥に見える先っぽは南尖峰で天狗岳から行くことができますが、今回はここで引き返します。
山頂からは西条市や瀬戸内海を眺望できます。
面河渓方面です。こちらから登るルートも存在します。
下山に向かいます。東側に落ちればひとたまりもありません。
下山は鎖場ではなく迂回路を通っていきます。木道や鉄の階段など、雨天時は非常に滑りやすくなります。
下山も来た道である土小屋ルートです。
ヘリの音が聞こえたので、何事かと思ったら、国民宿舎の駐車場から荷物を運んでいるだけでした。
下山後の駐車場は車の数が増えていました。
土小屋terraceが開店しており、中にはお土産やモンベル商品が販売されていました。
この登山を振り返って
一度登ったことのある山、登山ルートでしたが、あらためて考えながら登ると新鮮な気持ちになりました。土小屋ルートはロープウェイルートと合流するまで緩やかな傾斜が長く続くため、そこまで体力を必要としません。ただ、木道が多く雨天時は滑らないように気を付けて歩いた方が無難です。
鎖場は二と三だけですが、十分高度感があり、過去には滑落事故も起きているため、自身がない場合は迂回路をお勧めします。
また、天狗岳までは切れ落ちたナイフリッジとなっているため、こちらも危険と判断すれば弥山で十分です。
いずれにしても、必ずしも行く必要がない道で、それ抜きで考えると比較的登りやすい山だと感じました。
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