日本書紀や古事記などに登場する日本武尊(ヤマトタケル)が山名の由来とされている武尊山。北アルプスの穂高岳と区別するため上州武尊山とも呼ばれています。また、山岳信仰もあり、開山した普寛行者は御嶽山を開いた人物であることから、山頂には御嶽山大神が建てられています。今回は西側に位置する武尊神社から登ってきました。
・武尊神社駐車場より先に駐車場有(砂利道で通行は自己責任とのこと)
・剣ヶ峰山へのルートは最後に急登あり
・武尊山から手小屋沢避難小屋までの道は傾斜のきつい鎖場が複数あり
ルート基本情報
行程
日帰り 5時間02分 13.4㎞ 登り1,356m 下り1,355m 山頂まで160分
武尊神社【出発地】~剣ヶ峰山~武尊山~手小屋沢避難小屋~武尊神社【到着地】
ルート地図及び情報
下記をクリックするとYAMAPで地図や活動時間などの詳細な情報が見られます。
武尊神社から武尊山を登る【百名山六十五座目】 / bataoさんの剣ヶ峰山・武尊山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
ルート詳細情報
武尊神社
登山口である武尊神社の駐車場は近くにある裏見の滝と共同です。トイレがあり登山届を提出するboxがあります。
車道を進むと武尊神社があります。ここから先は舗装された道ではなくなります。
この先にも駐車場がありますが、轍で車の腹をこする可能性があります。また、倒木で物理的に通行不可になっていたこともあります。
下山時に撮った砂利敷きの駐車場です。ここまで1.8㎞ほどの道のりなので、ここに停めることができれば3.6㎞の距離を短縮できます。
砂利道を進んでいくと分岐点になります。剣ヶ峰山か手小屋沢避難小屋のどちらを経由していくかの分かれ道です。今回は剣ヶ峰山を経由して登っていきます。
剣ヶ峰山
最初のうちは登りというよりトラバースです。途中沢がある細道になっています。
進んでいくと比較的水量のある武尊沢にたどり着きます。ここからがっつりした登りとなります。
道には木の根が無数に張り巡っているところがあり、足の置き場所に苦労します。
登りの終盤には、ゴロゴロした岩が出現し、かなりの急登となります。鎖場はなく、純粋な急坂です。
急坂の先には分岐点があります。剣ヶ峰山と武尊山の分岐ですが、剣ヶ峰山へは100mなので寄り道していきます。短距離ですが、少し急で楽な道ではありませんでした。
剣ヶ峰山の山頂に到着です。展望の良い場所で、遠くにはうっすらと富士山が見えています。
鹿俣山からの玉原湖が見渡せる場所です。
今から通る武尊山への尾根も望めます。アップダウンは多少ありますが、急登ではなさそうな印象です。
武尊山
武尊山へ少し進んで振り返ってみると、剣ヶ峰山の形がよく分かります。薄くて盛り上がった形です。
武尊山への道は展望がよく、360度を見ることができる良い尾根です。
山頂への最後の登りに入ると足場に石が増えて歩き辛くなってきます。
さっきまで歩いていた道を振り返ると、左手には市街地が広がっています。
山頂手前の標識は、自治体の名前となっており、なかなか珍しい表記です。
無事武尊山山頂に到着しました。信仰があるため小さな祠にお賽銭が置かれています。
祠の中にはなぜか黒猫のフィギュアが。誰かが持ち込んだものなのか、それとも何かのつながりがあって設置されてものなのかは謎です。
御嶽山と同じ人が開山したためか、御嶽山大神の石碑があります。
東側の前武尊山への稜線はでこぼこした道のようです。
下山は登ってきたルートとは違う手小屋沢避難小屋経由で下っていきます。
手小屋沢避難小屋
剣ヶ峰山への道は最後が急登でしたが、このルートも急な岩の鎖場があります。
しかも一回で終わりと思いきや、複数個所の鎖場があり、どれも傾斜がきつい岩場です。
国土地理院の地図では登山道となっている分岐点です。現在は通行止めとなっています。
進んでいくと避難小屋への分岐点。登山道から少し下った場所にあります。地味に下りの道が急になっています。
円柱型の簡易的な避難小屋で、中も広くありません。トイレはなく、水は近くの沢になります。
避難小屋を過ぎると武尊神社と上ノ原の分岐点があります。
あとはひたすら森の中を下っていくだけ。急斜面はつづら折りとなっているので、容易に歩くことができます。山頂付近は紅葉が過ぎた感じでしたが、標高を下げるにつれて色鮮やかな木々になってきました。
小さな小川を何回か渡って剣ヶ峰山との分岐点に戻ってきました。あとは砂利道を行き駐車場へ戻っていきます。
紅葉の時期の休日であったためか、駐車場では到底入りきらず、多くの路駐者が発生していました。これで今回の山行は終わりです。
この登山を振り返って
今回は武尊神社からの登山でしたが、急な個所が多く登りがいのある道でした。どちらかというと避難小屋経由で登る人の方が多いと思いますが、どちらにしても急な斜面の下りが待っています。鎖場の岩を下るのも嫌ですが、鎖やロープがない純粋な急坂を下るのも骨が折れます。特に木の根っこがはびこっているので、足運びを間違えると転倒して市うのでいやらしい道です。登山口は複数個所ありますが、前武尊を経由するルートは比較的落ち着いた登山道のようなので、急坂を少しでも避けたい場合は登山口を変えることができるのも良い点です。
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