白山の名の通り雪をまとった姿は尊大で美しい。そんな白山を眺望できる山は数多くあり、その山の名所にもなっている。
大長山は白山に近い山で、標高も1,671mと高いため、絶好のポジションに位置している山です。大長山の白山を眺めに、雪の残る3月に足を運びました。
・1泊2日のテント泊【平らな場所で野営】
・12本爪アイゼンとピッケルを使用
ルート基本情報
行程
1日目 13.3km 9時間43分
取立山駐車場【出発地】~取立山~大長山~野営地【宿泊地】
2日目 7.2km 3時間7分
野営地【出発地】~取立山~取立山駐車場【到着】
ルート地図
出発地点と宿泊地点をマーク
ルート詳細情報
1日目
【出発地点】取立山駐車場
出発地点は取立山駐車場で、勝山ICから自動車で25分ほどの場所にあります。取立山駐車場が標高610mほどあり、山間部を通る国道157号線沿いにあります。道路はきれいに整備されており、すれ違い困難な場所もありません。
取立山はアクセスが良く冬でも登りやすい山ということで、駐車場は混雑し、路駐も多い場所ですので、早めの到着を心掛けます。
冬季の場合、取立山の登山口まで除雪されないため、東山いこいの森の道路を歩きます。
東山いこいの広場を抜けていきます。積雪時は必ずしも道路沿いを歩く必要はなく、山の中を自由に登っている人もおり、トレースが分かれている場合があります。
取立山の登山口に設置してある電話ボックスです。その中に登山届がありますが、ご覧の通り雪で埋もれて取れなくなります。
取立山
標高を上げると視界が広がり、周囲の山々を見渡すことができます。
この尾根を渡りきると、
取立山山頂に到着です。スタートから2時間30分ほどです。
山頂標識が雪からひょっこり出ています。白山がよく見えますが、今回はさらに近くから眺めるために、奥へと進みます。
取立山を下り縦走路につきます。先行者がトレースをつけているため、ありがたく拝借します。
大長山
白山を眺めながら大長山を目指します。
アップダウンがあり、体力が大きく消耗しているのが分かります。テント泊装備で重たいため、適度に休みながら進みます。
北陸地方では珍しい雲一つない快晴で、暑いくらいでした。ようやく大長山を視野にとらえますが、一旦下ってまた登ることを想像すると、気持ちが沈みます。
大長山の山頂に直登するルートがありますが、雪崩の可能性もあり、迂回して左の稜線から攻めます。稜線に出ると、白山から別山、三ノ峰など美濃禅定道の綺麗な山が目に入ります。
そして山頂へ到達。スタートから6時間30分かかりました。標識はなく、誰かが文字で表現していました。
赤兎山へのトレースはありません。大長山から下るとき、勾配がある細尾根があるため危険だからでしょう。
山頂からの白山です。距離が近いこともあり、迫力があります。
名残惜しいですが、時刻がすでに13時30分を回っていたため、出発します。頑張れば日帰りできないこともなかったのですが、体力的に限界を感じていたため、行きで目星をつけていた野営地まで踏ん張り、野営の準備に入ります。
野営地を整形しテントを設営します。愛好者が多いモンベルのステラリッジテント2です。冬用のフライシートではなかったのですが、時期的にもそこまで寒さを感じず1夜を過ごすことができました。
2日目
帰路へ
朝日を浴びながら下山します。疲れは多少残っていますが、睡眠をとれたおかげで足は軽くなりました。
取立山の山頂から再び白山方面を眺めます。昨日とは違う姿を見ることができ、運に恵まれていると感じます。
あとは来た道を戻ります。雪山は夏山に比べて下るとき体への負担が少ないため、下山も苦になりません。
まとめ
日本百名山などの有名な山ではないですが、白山眺望の山として名が知れています。通過点だった取立山はアクセスが良いために、関西方面からも登りに来る人がいるくらいです。
取立山から大長山への縦走は藪がひどく、多くの記録は雪が残る時期となっています。
今回は野営でしたが、ほとんどの人は日帰りです。距離は長く、またアップダウンもあり、ある程度体力がないと大変かもしれません。その分眺望は優れており、人も少ないため、達成感を味わうことができる山だと思います。
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