名前の通り岩手県に位置している岩手山。見る角度によっては山容が富士山に似ていている個所もあれば、火山活動によって山が削られている部分もあることから、南部片富士とも呼ばれています。
今回は山の形が美しく見え、代表的なルートである岩手山の表参道から登りました。
・馬返し登山口がスタート&ゴール
・登りは新道を行き、下りは旧道
・新道は灌木の中で展望はよくない
・旧道は岩場で足場が良くないが展望は良い
ルート基本情報
行程
日帰り 5時間53分 11.4㎞ 登り1,496m 下り1,491m 山頂まで185分
馬返し登山口【出発地】~新道~岩手山~旧道~馬返し登山口【到着地】
ルート地図及び情報
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街並みがよく見えた岩手山を登る【百名山十八座目】 / bataoさんの岩手山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
ルート詳細情報
馬返し登山口
馬返し登山口の駐車場は砂利敷きで、車でのアクセスのみとなりますが、第1~3駐車場がありますので、駐車台数にはかなり余裕があります。登山口までは陸上自衛隊の岩手山中演習場を右手に見ながらひたすら直進していきます。
駐車場近くにはトイレが設置されていますが、昔ながらのトイレです。奥のキャンプ場に設置されているトイレの方がきれいなので、気になる方はそちらの利用をおすすめします。
道なりに進んでいくとキャンプ場に到着します。
こちらに綺麗なトイレや湧水が流れているので、登山する準備をします。
八合目避難小屋の薪が不足しているため、歩荷できる方はご協力してほしいとのこと。また、避難小屋の料金や管理員の常駐期間が記載されています。
登山口には登山届がありますので、こちらで提出します。また、トイレは八合目避難小屋までないので、今のうちに済ませておきます。
道は日当たりが悪いのか少しぬかるんでいます。最初のうちは自衛隊演習場と接しながら進みます。
「奥の富士」石碑があり、寄り道することができますが、掲示板に落石や倒木の危険、ハチの巣や熊野出没など、これでもかというくらいの危険性が示されていたので、寄らないことにします。
高度をあげていくと、斜度も上がっていきます。
新道
0.5合目です。分岐になっていますが、どちらも大した違いはありません。
1合目で2つの道が合流します。信仰が厚いのか祠が置かれています。
途中には豆腐のように四角の形をしている豆腐岩があります。
2合目に到着です。ここは開けた場所で、滝沢市や盛岡市の市街を眺めることができます。
道には落ち葉がたまっており、少し歩きにくくなっています。
2.5合目で新道と旧道の分岐です。登りは新道、下りは旧道を利用します。
3合目でも新道と旧道の分岐があります。
子どもを抱っこしているように見える子守り岩。
雪が残っていますが、ここは道に影響していません。
4合目と5合目も新道と旧道の分岐になっています。
斜度はそれなりにあり、梯子が設置されている場所もあります。
6合目は見晴らしがよく、雲海が広がっています。
この後もはしごや雪が残っている場所を進んでいきます。
新道は山桜があり、木々が短くなってきますと
7合目に到着し、旧道と合流します。
ここからは完全に開けた場所で、いつでも下を見渡せます。
合流地点を過ぎると、平らな土地が広がる不動平となります。八合目避難小屋まではすぐそこです。
八合目避難小屋に到着です。2022年の常駐期間は6月27日~10月11日までとなっており、宿泊協力金は大人1,700円です。お土産品や食料の販売、毛布貸し出しなどを行っています。ここにはトイレがあり、御成清水という湧水がずっと流れています。
少し休憩してから山頂に足を運びます。
岩手山
雪が残っていますが、平らな場所のため影響はありません。
進んだ道の突き当りは山頂と御神坂・鬼ヶ城方面の分岐になります。
御神坂・鬼ヶ城方面には不動平避難小屋があります。
ここからはザレた道を進んでいきます。
左回りと右回りに分かれており、先に山頂へ到達する左回りで登ります。こちらの道はザレた斜面でかなり足場が悪いので、特に下りは転倒しないよう注意が必要な場所です。
山頂の外輪には仏像が一定の間隔で設置されており、信仰の篤さが垣間見えます。
東側の鬼ヶ城は荒々しい姿をしています。
御苗代湖方面は、登ってきた西側とは全く景色が異なります。
途中には焼走りルートの分岐があります。
山頂に到着です。周囲を遮るものは何もなく、360度見渡すことができます。
盛岡市を眼下に。
下りはそのまま右回りで進んでいきます。
山頂の真ん中はドーム型となっており、山頂には石が積まれています。
外輪から中に下り、岩手山神社奥宮へ向かいます。
行く先には仏像や鉾が建てられています。
岩手山神社の奥宮です。権現さまであろう獅子頭が多く置いてあります。
右側から外輪を下るときは、多少石などがあり歩きやすくはなっています。
旧道
下りは旧道を利用します。分岐点から岩場のため、ロープが設置されています。
石などでザレた道が続くため、慎重に下りていきます。
雪渓が隣に見えますが、旧道では雪の上を歩くことはありません。
六合目に到着です。天気が良いため、下れば下るほど暑さが増してきますので、休憩なしで進みます。
ザレ場の蛇行した道や、ロープが設置された岩場など、注意して歩く場所が多いです。
その分見晴らしがよい状態が続きます。
標高1,200mくらいから木々の中に入っていくため、開けた視界がなくなります。
二合五勺地点で新道と合流します。
登りで使わなかった道では、桶の周りを占めたような地形の桶の淵や、神官が登山の可否を改めた場所の改め場所を通過していきます。
看板の裏側には下山をねぎらう言葉が。
天気が良いため平日にしては駐車場が埋まっているように思えます。
この登山を振り返って
天気に恵まれ、登山口から快晴でした。新道と旧道両方とも使いましたが、岩場であり展望の良い旧道を登りに利用したほうが安全で、楽しむことができると思います。
岩手山も例にもれず山岳信仰の対象となっている山で、登山ルートは多くあります。今回がきれいな山容である東側から登りましたので、火山の歴史を色濃く残している西側から登ってみたいものです。
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