新潟県では有名な山である妙高山と火打山。この2つのピークは比較的距離が近く、登山道や山小屋が整備されています。今回は1泊2日のテント泊でこの2つの山を登ってきました。
・笹ヶ峰が登山口&下山口
・宿泊地は高谷池ヒュッテ
・妙高山への道は鎖や足場の悪いトラバース、急登がある
・火打山への道は整備されているが、木階段が地味にきつい
・高谷池ヒュッテからは目の前に池と火打山が見える良い立地
ルート基本情報
行程
1日目 13.9㎞ 8時間25分 上り1,752m 下り958m
笹ヶ峰【出発地】~黒沢池ヒュッテ~妙高山~黒沢池ヒュッテ~茶臼山~高谷池ヒュッテ【宿泊地】
2日目 11.8㎞ 4時間57分 上り494m 下り1,282m
高谷池ヒュッテ【出発地】~火打山~高谷池ヒュッテ~笹ヶ峰【到着地】
ルート地図及び情報
下記をクリックするとYAMAPで地図や活動時間などの詳細な情報が見られます。
笹ヶ峰から妙高山と火打山を登る【百名山五十三、四座目】 / bataoさんの妙高山・火打山・茶臼山(新潟県妙高市)の活動データ | YAMAP / ヤマップ
ルート詳細情報
1日目
笹ヶ峰
笹ヶ峰はキャンプ場があるため、駐車場は広いですが混雑すると思います。登山口前にも広くはないですが駐車場があります。
登山口は立派です。中には携帯トイレやカロリーメイトの自動販売機があります。入域料は500円で、木製のキーホルダーがもらえます。
富士見平の黒沢池で木道の整備工事をしているお知らせ看板。ここ数年はしている気がします。
最初は木道歩きから始まります。登山道というか遊歩道に近い道です。
黒沢池ヒュッテ
道のわきには山頂までの距離を示す標識があります。ちなみに火打山までの距離であって、妙高山までの距離ではありません。
黒沢を渡る橋。しっかりした作りで短い橋なので安心して渡れます。
渡った先はジグザグに登っていく十二曲り。大変そうな道に聞こえますが、距離は短くジグザグに登っていくため、傾斜もきつくありません。
むしろ十二曲りの後の道が急坂です。
急坂を登り終えた先には携帯トイレブースがあります。
この時点で約半分くらいの行程です。
富士見平では火打山か妙高山の分岐があります。今回は妙高山へ足を進めます。
綺麗な紅葉に見えますが、近づくと枯れている模様。
下っていくと黒沢池がある湿原が広がっています。
登山道では霜柱が立っているところも。
日当たりが悪いところは霜で白くなっており、木道はよく滑ります。
黒沢池も遠目から見れば紅葉シーズンになってきています。
黒沢池のすぐ先にドームのような珍しい形をした黒沢池ヒュッテが見えてきます。
小屋の前に水道がありますが、煮沸推奨となっています。
テント場は15張ほどの大きさであり、小屋のすぐそばにあります。笹の中に点々とあるので、テントの大きさが限られます。
まずは少しハードな登りの妙高山を目指します。
妙高山
燕温泉に通じる橋が落ちているため、通じている登山道は通行止めとなっています。
森の中を登っていくと大倉乗越に着きます。ここで妙高山が初めて見えます。近いように見えますが、ここから一度下った後トラバースして、急坂を登る羽目になります。
下りは急な個所があり、ロープが設置されています。
今度はトラバースです。道は整備されていますが、笹の根本が残っていたりして歩きにくい箇所があります。
トラバースが終わると休憩ポイントの長助池分岐点です。本来なら燕温泉まで行ける登山道ですが、橋が流されたので通行不可の区間が示された看板があります。
分岐から山頂まではひたすら急登になっており、場所によってロープが設置されています。木によって展望はほとんどありません。
頂上に近づいてくると、岩峰が見えてきます。
洞窟のような祠が山頂下にあります。登山ルートは左側です。
妙高山の北峰にまずは到着しました。山頂標識がありますが、南峰の方が標高が上です。
展望がよく、岩に登ると火打山から焼山、雨飾山と連なる山脈の全容が分かります。
南峰は岩場を渡った目と鼻の先にあります。
この先鎖場注意と書かれていますが、それは南峰山頂を過ぎ去った後の登山道です。
道の途中に南無阿弥陀仏の石碑などがあり、昔から崇拝された山であることがうかがえます。
南峰山頂に到着です。妙高大神が祀られています。
西側には白馬岳などの北アルプスが南に延びていることが分かるほどの展望です。さて、1日目のピークハントは達成したので、妙高山へ登ってきた道を戻り、黒沢池ヒュッテから高谷池ヒュッテを目指します。
高谷池ヒュッテ
黒沢池ヒュッテからはテント場を横切り、茶臼山を経由して高谷池ヒュッテへ行きます。
黒沢池越しに三田原山、奥には先ほどまでいた妙高山を眺めながら登っていきます。
茶臼山山頂はひっそりとしています。あとは緩やかな道を歩いていくだけになります。
気持ちの良い木道歩きから足場が石になってくると高谷池が近づいてきた証拠です。
高谷池とともに分岐点へ着きました。火打山へは2日目に行きますので、笹ヶ峰方面へ進みます。
高谷池ヒュッテに到着です。1泊2食10,500円、素泊り7,000円です。
トイレがなんと水洗式でウオシュレット機能有の贅沢仕様になっています。
テント場は小屋のそばで、30張ほどの大きさで1人1,000円になります。小屋泊、テント泊共に事前予約が必要になります。
高谷池と火打山が見える、展望のある場所です。水場はテント場の行く途中の道にありますが、煮沸推奨とのことです。
2日目
火打山
朝日を天狗の庭で拝みたかったので、夜明け30分前に出発します。
火打山の登山道なので、山頂までの距離標識が復活します。
天狗の庭までは木道歩きなので、サクサク歩くことができます。
天狗の庭に到着です。ここから池越しに火打山を眺めることができます。
火打山が朝日に照らされて真っ赤に染まる姿が見れましたので、山頂目指して足を進めます。
池に火打山が映る逆さ火打も見ることができます。
池から登っていくと、ライチョウ平です。特に平原が広がっているわけではありません。
最後には木道の階段が待ち構えています。地味に足に来る道です。
火打山山頂にたどり着きました。それなりに広い場所となっています。
展望はばっちりで、妙高山や高谷池、
焼山や日本海、
白馬岳などの北アルプスまで眺望できます。
遠くにはうっすらと富士山も。
山頂で景色を堪能したので、あとは高谷池から笹ヶ峰へ下山するだけです。
高谷池ヒュッテからすぐのところにはアルプス展望台があります。と黒沢池の分岐までは木道を通り、途中から石や土などのいわゆる普通の登山道になります。
黄色はきれいに映っていますが、紅色は枯れているところもあり、くすんだ感じになっています。
登山口では携帯トイレ回収ボックスが設置されています。ここで下山届を提出して、この山行は終わりです。
この登山を振り返って
1日で2座回るのは地味にきつそうな山だったので、テント泊にして正解でした。妙高山の方がきつい道のりなので、人によると思いますが1日目に登ってしまった方が楽です。また、登山道に展望がないため、せっかくの日の出の時間ももったいない気がします。その点火打山は高谷池ヒュッテですでに展望があり、天狗の池で絶好のシチュエーションとなります。
距離は長く感じますが、緩やかな木道を歩く箇所が多くあるので、思ったよりも疲れません。登山口と山頂の標高差も約1,100mなので、1泊2日のテント泊をするにはちょうど良い行程だと思います。
。
コメント