人気レンズの28-200mmの後継レンズであるTAMRON25-200mm F2.8-5.6 G2が発売されます。シグマの20-200mmに対抗するため先行して発表されただけあり、性能は肉薄しています。他の高倍率ズームレンズと比較してみます。
スペック比較表
| レンズ名 | TAMRON25-200mm F2.8-5.6 G2 | Sigma 20-200mm F3.5-6.3 | Tamron 28-200mm F2.8-5.6 | Tamron 28-300mm F4-7.1 | Sony FE 24-240mm F3.5-6.3 |
|---|---|---|---|---|---|
| 発売日 | 2025年11月20日 | 2025年9月25日 | 2020年6月25日 | 2024年08月29日 | 2015年03月13日 |
| 焦点距離 | 25-200mm | 20–200mm | 28–200mm | 28–300mm | 24–240mm |
| 開放F値 | F2.8–5.6 | F3.5–6.3 | F2.8–5.6 | F4–7.1 | F3.5–6.3 |
| フィルター径 | 67mm | 72mm | 67mm | 67mm | 72mm |
| マウント | ソニーE | ソニーE/ライカL | ソニーE | ソニーE | ソニーE |
| サイズ(最大径×長さ) | φ76.2×121.5mm | φ77.2×115.5mm | φ74×117mm | φ77×126mm | φ80.5×118.5mm |
| 重量 | 575g | 550g | 575g | 610g | 780g |
| 最短撮影距離 | 0.16m (W) / 0.8m (T) | 0.16m(28mm) | 0.19m(W)/0.8m(T) | 0.19m(W)/0.99m(T) | 0.5–0.8m |
| 最大撮影倍率 | 1:1.9 (W) / 1:3.9 (T) | 0.5x(1:2,28-85mm) | 0.32x(1:3.1、W) | 0.36x(1:2.8、W) | 0.27x |
| 手振れ補正 | 無し | 無し | 無し | 有り | 有り |
| 絞り羽根 | 9枚 | 9枚 | 7枚 | 9枚 | 7枚 |
| AF/MFスイッチ | なし | あり | なし | なし | なし |
| 絞りリング | なし | あり | なし | なし | なし |
| 防塵防滴 | 簡易防滴 | 防塵防滴構造 | 簡易防滴 | 簡易防滴 | 防塵防滴に配慮 |
| 定価 | 128,700円 | 143,000円 | 85,800円 | 137,500円 | 169,400円 |
| 実勢価格 | 115,830円 | 128,700円 | 67,000円 | 108,000円 | 130,000円 |
便利な高倍率ズームレンズを比較対象としています。
TAMRON25-200mm F2.8-5.6 G2の特徴

サイズは28-200mmとほぼ同じで重量は575gと全く同じ数値です。フィルター径も変わらず共通の67mmです。広角は28mmからさらに広がり25mmとなって風景等の撮影で役立ちます。また、高精度なリニアモーターフォーカス機構VXDによりAF性能も向上しています。28-200mmでも十分なマクロ性能でしたが、G2はさらに向上しハーフマクロ撮影が可能となっています。
これだけ性能が上がった分価格は約5万円ほど値上がりしており、初心者におすすめな安い高倍率ズームレンズとしての立ち位置は薄くなっています。
焦点距離とF値
| 20-200mm F3.5-6.3 | 25-200mm F2.8-5.6 | 28–200mm F2.8–5.6 |
| 20-21mm = F3.5 | 25-26mm = F2.8 | 28–31mm = F2.8 |
| 22-27mm = F4.0 | 27-33mm = F3.2 | 31–42mm = F3.2 |
| 28-37mm = F4.5 | 34-52mm = F3.5 | 43–53mm = F3.5 |
| 38-49mm = F5.0 | 53-95mm= F4.5 | 54–79mm = F4.0 |
| 50-82mm = F5.6 | 96-200mm = F5.6 | 80–112mm = F5.0 |
| 83-200mm = F6.3 | 147–200mm = F5.6 |
焦点距離の変化によるF値の変動です。ライバルレンズの20-200mmと先代レンズを比較しています。20-200mmのF値がすぐ上昇するのに対し、28‐200mmは緩やかに上がっていきます。25-200mmはその二つの間位となっています。
広角から標準域の焦点距離で明るさを求めるならタムロンのレンズに分があることが分かります。
Sigma 20-200mm F3.5-6.3との比較

最大のライバルと言っていいでしょう。こちらの方が広角は5mm広い20mmでさらに使い勝手が向上しています。その分F値は暗くなっており、夜間撮影は得意ではありません。フィルター径は72mmなので、67mmで統一している人にとっては少し使いづらい所です。
操作性はよく、AF/MF切り替えスイッチや絞りリングがあり、全体的に性能は上ですが、価格は14万円と高額です。25-200mmの方が少し安いですが、広角の広さは大きなメリット。
Tamron 28-200mm F2.8-5.6との比較

前のモデルで5年前に発売されました。広角の3mmが重要でなければこちらでも十分な性能でしょう。ただ、さすがにAF性能や描写は最新のレンズに劣っていると思います。
価格は7万円前後で流通しており、手の届きやすい価格です。25-200mmは約11万円と5万円値上がりしているため、価格を抑えたい場合は28‐200mmが大きな選択肢になるでしょう。
Tamron 28-300mm F4-7.1との比較

昨年発売された300mmまで撮れる高倍率ズームレンズです。その分多少明るさは落ちてしまいますので、望遠側が欲しい場合はこちらをおすすめします。価格は10万円を超えて安い買い物ではないので、十分検討して購入しましょう。
Sony FE 24-240mm F3.5-6.3との比較

Sony純正の高倍率ズームレンズですが発売から10年経過しており、いまから新品を購入するのは憚られるレンズです。焦点距離は24-240mmと十分で、F値も一緒なため、好みの焦点距離でレンズを選びましょう。ただ、重量は780gと重たいレンズで、近接撮影能力は低くなっています。
ついに人気レンズの後継モデルが登場したが、ライバルは強し
28‐200mmでF2.8スタートという便利なレンズの後継レンズがついに登場しました。しかし、シグマが強力なライバルとなるレンズを発売したことや、価格の上昇など色々な要素により高倍率ズームレンズならこれ1択というわけではないと思います。
それぞれの良さがあるので、じっくり調べて必要なレンズを購入しましょう。

