2025 年 4 月発売の Sony FE 16 mm F1.8 G(SEL16F18G) は、35 mm 判換算で 16 mm の超広角を F1.8 の大口径で実現しながら、わずか 304 g/全長 75 mm という軽量コンパクト設計を達成したフルサイズ E マウント用単焦点レンズ。
小型軽量で広角の明るいレンズが欲しかったので今回購入しました。このレンズの良い所や気になる所などを書いていきます。
スペック表
項目 | 仕様 |
---|---|
マウント / フォーマット | Sony E/フルサイズ |
焦点距離 | 16 mm |
絞り | F1.8–F22、11 枚羽根円形絞り |
レンズ構成 | 12 群 15 枚 |
最短撮影距離 | 0.15 m(AF)/0.13 m(MF) |
最大倍率 | 0.20倍 |
フィルター径 | 67 mm |
サイズ / 質量 | Ø 73.8 × 75 mm/304 g |
防塵防滴 | 配慮した構造 |
発売日 / 価格 ※2025/6/2時点 | 2025/4/11 最安値約106,000円 |
15㎝まで寄れる近接能力の高さと、フィルター径が使いやすい67㎜となっています。価格も純正レンズとしては抑え目で、最安値が10万強となっています。
商品確認

箱はSonyのいつものオレンジ箱。

中身は保証書や説明書、レンズ類。レンズポーチなるものはありませんでした。

レンズとフード、リア・フロントキャップが付属。フルサイズのカメラとしてはやはり小さいですね。

フードは広角のため小さな花形フード。GMレンズのようなロック機構はないです。
機能確認

Gレンズには絞りリングが搭載。F値を瞬時に切り替えられる便利な機能です。F1.8~22まであり左端がAUTO、つまりカメラ側でF値をコントロールできるようになります。

絞りリングの回し心地を変えるCLICKスイッチも搭載。ONにすれば回した時にカチカチとF値を正確に設定できるようになり、OFFの時は引っ掛かりが無くなりスムーズにリングを回せるようになります。動画制作の場合はOFFにしF値を自然に変えるときに使用します。

スイッチ類はAF/MF切り替えスイッチに、IRIS LOCKという絞りリングのAに固定もしくはAまでリングを回らないようにすることができるスイッチがあります。リングを回しすぎてAにいかないようにするためですね。あとはカスタマイズ可能なボタンが一つ。


近接能力は高し。近すぎて影が入ってしまうことがよくあるくらい。
重量・サイズ

小型軽量なレンズなので、α7cⅡあたりと組み合わせればかなり形にはなると思いますが、生憎持ち合わせていないためα7Ⅳとの組み合わせ。全体的にバランスが取れています。

フード付きでも気になる大きさではないです。

重さはカメラ込みで965.5g。フルサイズで1kg以下は理想的な重量です。持ち運びしやすくなるため旅行やスナップに最適なレンズです。
使用感

F1.8の超広角なのでボケを活かした迫力のある撮影が可能。

外で近づいて撮る場合は太陽光を気にする必要があり、被写体に影が写らないか気にしていました。

建造物も全体を映し出すことができます。

明かりが少ない場所や夜でもF1.8という明るさでノイズの少ない写真を撮ることができます。

広角でミニマムサイズなので手振れも少ないためシャッタースピードを下げれるという点も大きいです。フルサイズのカメラで気軽に片手撮りをできるのはいい所。
ボケ

F1.8時のボケは玉ねぎ状の模様が入っていたり、形の崩れた円になっていますが、概ね良好なボケだと思います。

F2.0に絞るだけでボケの形状はかなり改善されました。

その後F2.5まで絞ってみましたが、多少の改善はしたもののF2.0と大きく変わることはありません。
競合レンズと比較
Sony 16 mm F1.8 G | Viltrox 16 mm F1.8 | Sony 14 mm F1.8 GM | Sony 20 mm F1.8 G | |
---|---|---|---|---|
重量 | 304 g | 550 g | 460 g | 373 g |
全長 | 75 mm | 103 mm | 99.8 mm | 84.7 mm |
フィルター | 67 mm | 77 mm | 装着不可 | 67 mm |
絞り羽根 | 11 | 9 | 9 | 9 |
発売 | 2025年 4月11日 | 2023年 8月31日 | 2021年 5月28日 | 2020年 3月13日 |
最低価格※ | 約106000円 | 99000円 | 約175000円 | 約122000円 |
※2025/6/2時点の価格.com最安値
- Viltrox 16 mm F1.8は同スペックで価格は若干安いですが、サイズと重量が大きく重い
- Sony FE 14 mm F1.8 GMはより広角を求める人向けで汎用性に欠け高価
- Sony 20 mm F1.8 Gは汎用的な焦点距離だが、サイズや重量は上昇、中古なら安い
Sony 16 mm F1.8 Gは最新のレンズだけありバランスの良い仕上がりになっています。
フルサイズカメラを気軽に持ち運べる便利なレンズ
フルサイズの明るい広角レンズで、ここまで軽く小型なのは流石Sonyさん。5年前の20㎜F1.8よりも小型軽量になっているのはむしろ20㎜を食ってしまっていないか心配になります。
16㎜という画角は写真だけでなく動画でも有用で、自撮りするときにも最適な画角です。アクティブ手振れ補正や4k60pのクロップで画角は狭まり、約20㎜ほどになるので16㎜という画角が必要になってくるのです。
フルサイズカメラとなると持ち運ぶことにその大きさから億劫になりがちですが、このレンズならコンパクトになり気軽にシャッターを切ることができるので、夜のスナップや旅行など機動力と明るさを活かせることに使うのがおすすめです。
