RX1R IIIとX100Ⅵの高級コンデジを比較!センサーサイズ以外の大きな違いは?

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カメラソニー富士フイルム

フルサイズセンサーのコンデジRX1R IIIが発表されましたが、APS-CセンサーのハイエンドコンデジX100Ⅵとセンサーサイズ以外で何が違うのか、詳細なデータを確認していきます。

  • 汎用性の高さはX100Ⅵ
  • 画質とAIAFによる完璧な画を追求するならRX1R III
  • 価格差は約38万円なのでX100Ⅵでもコスパ良くみえる

スペック比較表

項目RX1R IIIX100VI
センサー61 MP Exmor R
フルサイズ
40.2MP X-Trans CMOS 5 HR
APS-C
画像処理エンジンBIONZ XR+AI処理ユニットX-Processor 5(AI被写体認識)
ISO 感度100–32,000(拡張50–102,400)125–12,800(拡張64–51,200)
AF性能693点像面位相差+AI被写体検出(人物・動物・鳥・昆虫・車/列車・飛行機・オート)像面位相差+コントラストAF/AI被写体検出(人物・動物・鳥・車・バイク・飛行機・列車 等)
連写性能5 fpsメカ:6 fps
電子:20 fps(1.29×クロップ)
シャッター速度メカ:1/4000s~30s
電子:1/8000s
メカ:1/4000–30 s
電子:1/180000 s
動画性能4K 30p 4:2:2 10bit6.2K 30p 4:2:2 10bit/4K 60p
手振れ補正動画電子ISのみ(アクティブ)5軸IBIS 最大6.0段補正(OVF時約5.5段)
ファインダー0.39型 2.36M (0.70倍ハイブリッドOVF/EVF
0.5型 3.69M(0.66倍)
液晶モニター固定3.0型 2.36M チルト3.0型 1.62M 
サイズ113 × 68 × 88 mm128.0×74.8×55.3
重量498 g521 g
防塵防滴なしアダプター+フィルター装着
バッテリー撮影枚数NP‑FW50/約300枚NP‑W126S/約310
記録メディアSD UHS‑II シングルスロットSD UHS‑II シングルスロット
入出力Wi‑Fi 5(2.4/5 GHz)・Bluetooth 4.2・USB‑C PD・Micro HDMI・マイク入力・ホットシューWi‑Fi 5(2.4/5 GHz)/Bluetooth4.2・USB‑C・Micro HDMI・マイク入力・ホットシュー
価格約660,000円281,600
レンズZEISS Sonnar T* 35 mm F2(マクロ0.2 m)FUJINON 23 mm F2(35mm判換算35mm)
その他ステップクロップ(50/70 mm)
クリエイティブルック12種
デジタルテレ(50/70 mm相当)
フィルムシミュ20種+(REALA ACE含む)
内蔵4段ND内蔵フラッシュ

表を見てみると同じようなスペックがあるので、まずはこれをひとまとめにします。

同スペック一覧(少し違って影響がない物も含む)

  • AF性能
  • 記録メディア
  • 入出力

センサーサイズが違えばメーカーも違うので、同じ個所はほとんどありません。AF性能はAIによる被写体検出が両機種ともできるため同スペックとしていますが、カメラメーカーでもトップクラスのAF性能を誇るSonyですので、恐らくはソニーの方が良いでしょう。

記録メディアはSD UHS‑II対応の1枚のみ。入出力もほぼ一緒です。

センサー

カメラの心臓部であるセンサーがこの2機種の大きな違いです。センサーサイズがそもそも違い、受光面積が大きいフルサイズはノイズやダイナミックレンジなど画質にかかわる部分で恩恵が大きくなります。ボケもフルサイズの方がボケやすく表現の幅が広がります。
また、光を多く取り込める分ISO感度もフルサイズであるRX1R IIIの方が優れています。

画素数はどちらも高画素ですが、RX1R IIIはX100Ⅵの1.5倍でその分クロップ耐性があり、単焦点コンデジにとっては画素数が多いほどいいでしょう。

連写・シャッター速度

連写はX100Ⅵが少し上ですが、1コマ/秒の違いなので実際の使用ではほとんど変わらないと言えるでしょう。電子だと20コマになりますが、クロップされてしまいます。

シャッター速度はメカなら変わりませんが、電子はX100Ⅵが1/180000という超高速域まで使えます。使えますが、使いどころはかなり限られるでしょう。

動画性能

ともに10bit log撮影が可能で、X100Ⅵは6.2k30p4k60pまで撮影できる優秀な動画性能を搭載しています。画質も高画素過ぎるRX1R IIIの方が恐らく劣っているでしょう。

と言っても単焦点のコンデジで動画を撮影する機会は多くなく、あくまでおまけとしての機能なので、そこまで重要視する機能ではないと思います。

手振れ補正

RX1R IIIにはない手振れ補正がX100Ⅵに搭載されていて、シャッター速度を下げた撮影がしやすくなるため、夜間や室内での撮影で役立ちます。

ファインダー・モニター

ファインダーはどちらも左上固定タイプでコンパクトに収まっています。倍率こそRX1R IIIが少し上ですが、ドット数と大きさともにX100Ⅵが勝っています。
また、X100ⅥにはEVFだけでなくOVFにも切り替え可能で、撮影を楽しめる機能が備わっています。

モニターの解像度はRX1R IIIの方が上ですが、X100Ⅵはバリアングル機構となっていて、ローアングルが撮りやすいなど、使い勝手の良さはX100Ⅵです。

サイズ

RX1R IIIの方がカメラ本体は少し小さいサイズです。

ただ、レンズの関係で奥行きはX100Ⅵの方がかなり薄くなっています。約3㎝厚みが違うので、バッグやポケットに入れるときのサイズ感はかなり違うと思います。このあたりはセンサーサイズの影響もあるでしょう。

それでも重量はRX1R IIIの方が約20g軽いというのだから驚きです。

防塵防滴

AR-X100/PRF-49

RX1R IIIに防塵防滴はないですが、X100Ⅵは専用のアダプターフィルターを装着することによって防塵防滴となります。ただ、両方で約1万円するので本当に必要だと感じたら購入する方が良いでしょう。

操作性

ボタン類の押しやすさはRX1R IIIの方が良さそうに見えます。ボタンが大きく、少し浮き出るような工夫がされています。X100Ⅵはボタンが本体に埋まっているようで押しにくい造りに見えます。

X100ⅥにはEVFとOVFの切り替えスイッチやフォーカスモードスイッチが側面にあるなど、ボタン類の配置や数は優れているように思います。

その他機能

レンズの焦点距離と明るさは同じですが、X100Ⅵには4段のNDフィルターが備わっており、シャッター速度を遅くしたりすることができます。フラッシュも内蔵しているので、多彩な撮影ができます。

それぞれにプリセットが用意されており、RX1R IIIはクリエィティブルック、X100Ⅵにはフィルムシュミレーションが備わっています。特に富士フイルム特有のフィルムは人気があり、この機能でカメラメーカーを選んでいる人もいるでしょう。

究極のコンデジを求めるならRX1R III

センサーを除けばX100Ⅵのスペックの方が上回っているように思えます。価格差も約38万円ということを考えるとX100Ⅵがかなりコスパの良いコンデジに思えてきます。APS-Cで妥協できるならX100Ⅵで十分満足できるでしょう。
ただ、フルサイズのセンサーと高性能なAFを求めるならRX1R IIIになります。画に妥協は許さない、究極のコンデジを求める人におすすめです。

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