F値固定の超望遠ズームレンズ100-400mm F4.5GMが発表されました。同じ焦点距離でF値が変動するレンズは既にありますが、今回はF値が固定でインナーズームとなり、よりプロフェッショナル向けのレンズと言えるでしょう。他のメーカーから発売されている似た焦点距離のレンズなどと比較して新レンズの性能をみていきます。
スペック比較表
| レンズ名 | Sony100-400mmF4.5 | Sony100-400mm F4.5-5.6 | SIGMA100-400mm F5-6.3 | TAMRON50-400mm F4.5-6.3 | Sony200-600mm F5.6-6.3 |
|---|---|---|---|---|---|
| 発売日 | 2026年6月5日 | 2017年7月28日 | 2020年7月10日 | 2022年9月22日 | 2019年7月26日 |
| 定価(円) | 730,000円 | 364,100円 | 118,800円 | 165,000円 | 301,400円 |
| 最安価格(円) | 295,000円 | 99,100円 | 130,000円 | 250,000円 | |
| 焦点距離 | 100-400 | 100-400 | 100-400 | 50-400 | 200-600 |
| 開放F値 | 4.5 | 4.5-5.6 | 5-6.3 | 4.5-6.3 | 5.6-6.3 |
| フィルター径(㎜) | 95 | 77 | 67 | 67 | 95 |
| 寸法(㎜) | 119.8×328 | 93.9×205 | 86×119.2 | 88.5×183.4 | 111.5×318 |
| 重量(g) | 1,840 | 1,395 | 1,140 | 1,155 | 2,115 |
| 最短撮影距離(m) | 0.64(W)/1.5(T) | 0.98 | 1.12(W/1.6(T) | 0.25(W/1.5(T) | 2.4 |
| 最大撮影倍率 | 0.25 | 0.35 | 0.24 | 0.5(W)/1:0.25(T) | 0.2 |
| 手振れ補正 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 |
| OSSモードスイッチ | 〇 | 〇 | × | 〇 | 〇 |
| 絞り羽(枚) | 11 | 9 | 9 | 9 | 11 |
| AF/MFスイッチ | 〇 | 〇 | 〇 | ×(カスタムスイッチ有) | 〇 |
| フォーカスリミッター | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 |
| カスタムボタン | 4 | 3 | 1 | 1 | 3 |
| テレコン対応 | 〇 | 〇 | × | × | 〇 |
| 防塵防滴 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
※価格は2026年5月時点の目安。実際の価格は各販売店でご確認ください。
旧型 FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS との比較

2017年発売の前世代モデルで焦点距離は同じ100-400mmですが、望遠端でF5.6に落ちる可変絞りで、ズーム時に鏡胴が伸びる外繰り出し方式を採用しています。重量は約1,395gと新型より445g軽く、サイズも一回りコンパクト。最大撮影倍率0.35倍は6本の中でも最大クラスです。
新型との最大の差は望遠端の明るさです。400mmでF5.6か F4.5かは約2/3段の差で、高ISO時の画質やシャッター速度の余裕に影響します。また旧型のインナーズーム非採用によるバランスの変化は、撮影スタイルによっては気になる場面があります。
また、新たに開発したレンズにより解像性能が上がり、4基のリニアモーターによって約3倍のAF速度を実現させています。
ただし実売価格が約30万円と新型の半分以下なのは大きなアドバンテージ。光学性能は依然プロでも十分に通用するレベルです。
SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS との比較

「ライトバズーカ」の愛称を持つシグマ製Eマウント用超望遠ズーム。フルサイズミラーレス専用設計のDG DN版として2020年にリリースされました。最大径86mm×全長199mm、重量1,140gという6本の中で最もコンパクトかつ軽量なレンズです。実売価格も10万円前後と群を抜いて手頃です。
開放F値はワイド端F5・テレ端F6.3と新型より暗め。最短距離も倍近く違うため近接性能は高くありません。Sonyの純正レンズではないため、テレコンには対応しておらず使い勝手の部分で劣ります。
超望遠域をお手軽に試してみたいという方にはおすすめの一品。繰り出し式ですが全長はかなり短く抑えられていて持ち運びに便利です。
TAMRON 50-400mm F4.5-6.3 Di III VC VXD との比較

タムロンが2022年に投入した8倍の超高倍率ズームレンズ。広角端50mmからスタートするのが最大の個性で、標準域から超望遠域まで1本でカバーできる汎用性の高さが人気です。重量1,155g・全長183mmとコンパクトに収まっており、実売約13万円というコストパフォーマンスも魅力。広角端50mmでは最短0.25mのハーフマクロ撮影も可能です。
ただしテレコン非対応のため焦点距離は400mmが上限です。新型Gマスターとの差はやはり開放F値とAF速度・精度の面。テレ端F6.3での暗さはシャッター速度の確保に影響します。50mmのワイド端を生かして動物全身+背景を切り取るような撮影スタイルには非常に適したレンズです。
Sony FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSとの比較

ソニーが2019年に投入した600mmまでカバーするEマウント用超望遠ズームです。GMではなくGシリーズながら、野鳥・航空機・スポーツ撮影に十分な性能を有しています。。インナーズーム方式を採用し、1.4倍・2倍テレコンに対応。テレコン2倍使用時は最長1,200mmまで対応可能です。
デメリットは重量2,115gと重たく長い所。ただ、SEL100400MCは300gほど軽いですが、全長は長くなっています。実売価格は25万円程度と決して安くありませんが、テレコンに対応しているのが大きなメリット。「とにかく遠くを撮りたい」という野鳥・飛行機ユーザー向けです。
明るい超望遠ズームをコンパクトに収めた便利なレンズ
F4.5通しはズーム全域で露出安定をもたらし、シャッター速度を変更する手間が掛かりません。インナーズーム式なため、三脚撮影でのバランスが向上し、動画撮影でもアドバンテージがあります。
欠点はやはり価格の高さですが、テレコンに対応していることを考えると、使える用途は大幅に増えるのではないでしょうか。

